カテゴリー「めっき処理の応用」の4件の記事

2013年12月 6日 (金曜日)

無電解ニッケルめっきで複雑形状部品を鋳造してみる

 穴あけ加工を施したアルミ板の表面を無電解ニッケルめっきで製膜したのち、素地のアルミを苛性ソーダで溶解除去してめっき皮膜のみ残す方法で複雑な形状の部品を試作してみました。今回は、電解鋳造ならぬ無電解鋳造という訳なのです。

11280002 背景は5mm方眼です。この構造物はすべて無電解ニッケルめっき皮膜だけで出来ています。

11280009 厚みは2.34mm位です。すでに溶解除去していますが、もともとのアルミ板は2mmありました。めっき皮膜だけで0.34mm(340μm)あるので頑丈な構造物になっています。2枚の平板を直径1mmの中空パイプが繋いでいる構造で、熱交換器の様な感じになりました。

 この手法で、アルミ線をコイル状に巻いたものを素地として用いると、無電解ニッケルめっき皮膜のみで中空パイプのコイルが作れたりします。一度試したことはあるのですが、アルミ線径が細かったのでエッチング除去するのに大変な時間が掛かるのに気付いて…。

 試作報告書作りましたので参照してみてください。⇒PDFファイル:NiP-forming.pdf

2013年11月21日 (木曜日)

アルナイン真鍮平板キットへのめっき処理試作

 

 

 ※最新情報(2019年12月15日:TOMIX M-13モーター分解記事→こちらImg_32403

 Nゲージでボディーを自作する場合、エッチング加工した真鍮平板から組み立てる方法があります。各メーカーから組み立てキットを発売しており、そのなかでもアルナインの製品は臨海鉄道などで活躍しているディーゼル機関車などを作りたい時には重宝します。今回のめっき試作の獲物は、この精密なエッチング加工を施してある、”とて簡シリーズ”の真鍮平板です。

 

 

 

11200011 真鍮平板へのめっき処理はそれほど難しくありません。左側は装飾スズニッケルめっきを施してステンレス色調に仕上げたものです。右側は黒色無電解ニッケルめっきで漆黒に仕上げたものです。めっき処理は平板の状態で行っており、写真はめっき後に組み立てたものです。下地ニッケルめっきによって強度が増しているので真鍮板の時よりも頑丈になっていますが、折り曲げ部分のめっき皮膜は一度曲げるとクラックが入って強度が低下しますので、何回も折り曲げたりすることは出来なくなります。

11200015_ とても簡単な凸型ディーゼル【旧式】の真鍮平板をステンレス色調に仕上げてみました。電車ではポピュラーなステンレス車体の色を再現?という訳ではありませんが。塗装では出ない金属特有の硬質感がたまりません。カトーのBトレ用動力台車を履いてパンタグラフを取り付け電気機関車風にしてあります。

 

11200014_ とても簡単な凸型ディーゼルの真鍮平板を黒色に仕上げてみました。凸型の電気機関車は黒っぽいのが良く似合いますね。塗装で黒を出そうとすると厚ぼったくなって表面が柔らかそうな印象を受けますけれど、めっきだと金属表面そのままなので平滑で冷たく硬質的な印象になって気に入っています。

 なんとなく試作報告書を作りましたので参照。⇒PDFファイル:Bk-NiP_SnNi.pdf

 

 

 

 

 

 

【こちらもご参考に】

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アルナイン真鍮平板キットへのめっき処理試作

 

Nゲージ用小型動力台車の製作No.1

 

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鉄道模型用PWM式パワーパックの製作No.1

 

鉄道模型用PWM式パワーパックの製作No.2

2013年11月18日 (月曜日)

ウニ殻へのめっき処理試作2

 神奈川県三浦市の三戸海岸で拾ってきたウニ殻にめっきを施す試作の第2弾で、今回は電気ニッケルめっき仕上がりです。

11180006 11180014_2  電気ニッケルめっきで高い電流密度を掛け、ウニ殻の特徴的な突起をデンドライト状に伸ばしてみました。一般的にめっき業界ではデンドライト状めっきは好まれないのですが、あの特徴的な形状には生物的な美しさがあって、背後には同じ成長メカニズムが働いているんだろうと考えてます。

 試作報告書を作りましたので参照してみてください。⇒「PDFファイル:uni_BNi.pdf

Uni_bni

 この報告書をプリントアウトしてウニ殻と一緒にめっき業者かめっき薬品屋へ持っていけば試作してくれるかも。

2013年11月15日 (金曜日)

ウニ殻へのめっき処理試作

 神奈川県三浦市の三戸海岸で拾ってきたウニ殻にめっきを施してみました。めっきの種類は黒色無電解ニッケルです。

11150001
 普通の無電解ニッケルめっき止まりでは銀色で面白くありませんし、さらに置換金めっきでキラキラにも出来るのですが、それも当たり前すぎて詰まらないから、黒色に仕上げてみました。このゴツゴツ感は黒が似合います。

 試作報告書を作りましたので参照してみてください(印刷用はこっち)。⇒PDFファイル:uni-black.pdf

Uniblack_2

 この報告書をプリントアウトしてウニ殻と一緒にめっき業者かめっき薬品屋へ持っていけば試作してくれるかも。

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