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2017年4月 4日 (火曜日)

ポータブルDSPラジオの製作No.1(2017/6/20:バッテリー選定再考)

 連続稼働30時間のフリスクDSPラジオ100時間鳴る据え置き形DSPラジオが結構使える実用品と判ったので、この中間に位置するポータブル形を作ってみたくなってアイデアを練っておりました。頭の中の完成イメージが固まってきたので計画を本格的に立ち上げます。

 とか言っておきながら、先にこれを一回り小さくしたポケット形完成させてしまいました!! さらに、ポケット形の第三弾も出来てるとか?

Akc6952_circuit この回路図は、aitendoで発売されているAKIT-M6952S(V2)の回路をベースに若干のアレンジを加えたもの。一度仮配線で組んでみて正常動作するのを確かめてあります。以下にポイントを列記しておきますのでご参考のこと。
 基本的にAM(0.522~1.62MHz、9kHzステップ)とFM(76~108MHz)の2バンドのみの受信に絞って設定を簡略化、TV音声やLW受信機能は割愛しました。音声出力はLR同相設定としFMステレオ放送受信時に立体音が楽しめる2スピーカー対応です。

イ)16番ピン(Band-FM)の処理
  このピンは、電圧レベル18を示す10又は20番ピンのV-Batに繋ぐとFM帯76~108MHz
 受信にセットされます。
ロ)15番ピン(Band-AM)の処理
  このピンは、電圧レベル17を示す14番ピンのVref-Pに繋ぐとAM帯0.522~1.62MHz
 受信で9kHzステップ(日本仕様)にセットされます。
ハ)6番ピン(AM-LED)の処理
  このピンは、LEDとタクトスイッチとを並列に入れてGNDへ落とします。
 AM受信時にはこのLEDが点灯し、タクトスイッチを押すとFM受信へ切り替わります。
 なお、内蔵アンプの増幅率を設定する15kΩの抵抗は入れません。
ニ)5番ピン(FM-LED)の処理
  このピンは、LEDとタクトスイッチとを並列に入れてGNDへ落とします。
 FM受信時にはこのLEDが点灯し、タクトスイッチを押すとAM受信へ切り替わります。
 なお、内蔵アンプの増幅率を設定する15kΩの抵抗はこちらも必要ありません。  
ホ)4番ピン(Out-Phase)の処理
  このピンは、GND接地の場合にLR音声が同相で出力されます。
ヘ)11、13番ピン(L-out,R-out)の処理
  47μFのカップリングコンデンサーを噛ませてからスピーカーやイヤフォンに繋ぎます。
 うるさいくらい鳴ってくれるから外付けAFアンプは要りません。

Miniakc6952 上図はちょびっとだけアレンジした回路に基づき、TSSOP28⇔SOP28変換基板を使ってモジュールに組み立てたもの。写真上では写っていませんけど、メインチップのAKC6952はTSSPO28パターンのある裏面に張り付いています。配線や各チップ部品はこちらのSOP28パターン側で行いますから作り込むのにそれほど苦労しません。クリスタルの下に位置する47μF以外は全て1608サイズのチップ品を使っており、各ランド間に上手く納まってくれるから助かります。

 さて、今回のDSPラジオを組み込むケースはタカチ製のCS115N-Bで、寸法は縦115mm×横63mm×厚み12mmの極薄なスマホ形。中に入れることのできる厚みは板厚を差し引いて8.3mmとこれまた極薄。従って電池にシリンダー形の単3形や単4形は使えず、5~6mm厚の角型リチウムイオン電池を搭載する予定。稼働時間を極力優先して大容量なタイプを積む関係で、ケースの半分以上を電池が占めることになります。

Portable_dsp_radio 取り敢えずドロー系ソフトでシミュレーションしてみた結果・・・・・、なんとか行けそうな気がしてきました。

Img_11701 そしてシミュレーション通りに部品を配置してみますと・・・・・、これなら加工に入っても大丈夫そうです。

~2017年6月20日(バッテリー選定の再考)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 当初計画していた段階では、搭載するバッテリーに1セルで容量2700mAhのものを予定していましたけれど、それよりも空間利用率を高く出来るバッテリーが見つかりました。厚み4mmで容量1700mAhな単セルを2枚並列にし、合計8mm厚で3400mAhな組電池として搭載できる見込みが立ったのです。CS115N-Bのケースへ詰め込める最大厚みは8.3mmなので、この組電池ならピッタリサイズです。

Portable_dsp_radio_2

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コメント

又々興味深いラジオの登場です!
常用する受信周波数に特化した帯域切替簡素化はさすがクロヤマネ子さんです。
ところで、FM-ANTから10kでアースに繋がっているのはどのような効果があるのでしょうか?

「記録ス」で紹介されているパーツがどのように反映されるのか楽しみです。例の小さなSPとヘッドフォン切り替え可能になると予想しています。ポケットに入れても邪魔にならないサイズのロッドアンテナが付くかもしれません。

私の身近にあるものでサイズを実感してみました。2.5インチHDDが比較的近い。スリムケース入りカセットテープが一番近いですが、今の若い人はアナログ的な商品は知らないのでしょうね。

回路図を見ていて今更ながら気づいたのですが、in-L、in-R端子があるということはラジオを聞かない時は外部スピーカーとして利用可能なICだということですね。SP出力への47μFを少し大きくすれば低音の通りも良くなりそうで興味が出てきました。
とは言っても、私が秋葉原へ行く予定は順延中で予定が立たない状態ですけど…

( '-') 中国語で所々なんとなく意味が判るAKC6952のPDFファイルと、たまに間違いのあるaitendoの参考回路図とを見比べつつ、自分であれこれイジって確かめた結果の産物なので本当に正しい使い方なのかどうかは不明なのですが。

>FM-ANTから10kでアース・・・

 PDF資料ではバリスターになっているのですけど、恐らく代わりなんだと思います。

>例の小さなSPとヘッドフォン切り替え可能に・・・

 おっしゃる通りです、切り替え形のステレオジャックを使って内蔵SP(モノラル結線)と外部イヤフォン(ステレオ結線)とが使えるようにします。

>ロッドアンテナが付くかも・・・

 付きます。ケースの縦寸法の115mmに上手く納まるよう若干アレンジしたものが。

>in-L、in-R端子があるということは・・・

 AKC6952の機能でLRライン入力を持っています。MP3プレーヤーを内蔵すればその出力を取り込むことも可能です。

 現在、どのように各パーツをケース内に配置するか検討中で、あれこれシミュレーションを重ねている所です。

[部品配置]を見て感心しました。
いつもながらクロヤマネ子さんのセンスの良さに脱帽です。これなら胸ポケットに入れても使い易そうです。私のおぼろげな外観予想とはまるで違います。

充電池がこれほどの場所を占めていることやロッドアンテナ内蔵式も予想以上です。ビス固定は三か所あれば大丈夫でしょう。
もし、胸ポケットに入れて操作することを主体にするなら二個のVRは上面にあれば操作が楽になる気がします。

一つ「あれっ?」と思ったことがあります。
タクトスイッチが三個並んでいるということは、電源スイッチもタクトスイッチ?
例の5pin米粒ICを使うのでしょうか。

<('-') 相変わらずのスルドイご指摘にビックリです[mytoshi]さん。

>ビス固定は三か所あれば・・・

 ロッドアンテナを上手く配置しようとするとどうしても一箇所が犠牲になりそこは妥協しました。

>二個のVRは上面にあれば・・・

 その配置もシミュレートして、天を向く側面へ操作系が全て集中すればスマートかなとも思いました。でもバーアンテナの配置が苦しくなるのと、右手に持った時にちょうど親指の当たる位置にチューニングダイヤルが来るデザインも悪くないと考えてのことです。

>電源スイッチもタクトスイッチ?

 そうです、例のLEDミニタッチライトの5ピン米粒マイコンによる単純ON/OFF機構を転用し、実験では上手く使えることを確認しました。なんとLEDライトへの応用よりも先になってしまいましたが。

「2017年4月9日」現在停滞中とのこと了解です。
何事も気楽に気の向くままにやるのが一番だと思います。ましてやDSPラジオは既に二台も有るのですから。


私の方のPR-317ラジオのロッドアンテナ(外径6mm)回転化は部品が揃ったところで停滞中です。
回転基部は大昔のロッドアンテナから取り出しました。アンテナ回転部外径7mm固定部外径8mmです。それに合うラジオ内部へ埋め込む外筒はセリア「なめらかタッチペン」が丁度良かったです。内径8.3mmでした。スライド時のストッパー金具は「タッチペンスライドタイプ」から取り出したものがぴったりです。
ラジオ筐体へどのように固定するか検討してほぼ決まったところで止まっています。

ラジオそのものはこれです。 http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/525198.html
中身は下記と全く一緒です。
手巻き充電ソーラーラジオボックスCB-G413の修理 https://plaza.rakuten.co.jp/aisuke37/diary/201407140000/

同時に18650化も行おうとしています。
いざという時に活用できるように、以前安く購入して分解した2000mAhモバイルバッテリーの中身を基板も一緒に使おうと思います。ラジオ電源にするとUSB充電機能も兼ね備えるので一石二鳥です。
ソーラーセルを外してCOBミニライトのLED部を取り付け、空いたところへボリュームと電源スイッチを移動しようと考えています。
考えたところで停滞したままですので完成するのはいつになる事か…
秋の台風シーズン前までには?

( '-')ゝ お気遣いありがとうございます、ここのところの低気圧襲来が原因と思われる気分障害です。

 どうもこうもラジオを作ろうとするとまず先に組み込むケースへ注目がいきます。折角作るんだから面白みのあるものをと思って超小型なものや薄型なものに挑戦してきましたが、[mytoshi]さんが取り組んでいるキューブ形に俄然興味が出てきました。

イ)キュービックでお手頃なケースは100均で簡単に手に入る。
ロ)弊害なく色々なパーツが組み込める広々とした空間。
ハ)モノラル限定ではあるけれど大き目なスピーカーを搭載できる。
ニ)搭載する電源の種類に選択肢が増える。
ホ)キュービック形という設置安定性。
ヘ)何も加工しない面には太陽電池が張り付けられる。
ト)空きがあれば発電機も取り付けられる。

 兎にも角にも面白いケースが見つかれば色々と想像力も湧き出てきて気分も高まってきます。極端なものに拘りすぎて幻滅している現状にあって、新しい切り口に気付かせて頂きありがとうございました。

> DSPラジオ基板スモール化を今回分専用で

とてもスッキリしたモジュールが完成しましたね。
私には「1608サイズのチップ品」を綺麗にはんだ付けする技能はありませんです。

クロヤマネ子さんのDSPラジオに刺激されて、
昔検討していた中華製DSPラジオ(PL-310ET)を購入しようかと再び財布と相談しています。大昔のようにBCLをやるわけでもないので無くても困らないのですが、電波強度を表示してくれるなどいろいろ楽しめそうで…

数年前の商品なので改造記事もたくさん見つかります。
取り敢えず「音量調整」小さめにする改造でもしてみようかと。
http://utanilog.blog.so-net.ne.jp/archive/c2300241343-1

( 'o') ここのところDSPラジオに熱を上げているのは、作ったものがすこぶる実用的だからで据え置き形のほうは毎日スイッチ入れて鳴ってます。

 こんなに使えるものが安価で簡単なパーツから作れるなんて良い時代になったものです。LEDライト改造の時にも感じた中毒性がDSPラジオ自作にもある様で、片足どころかもう両足とも突っ込んでいて暫く抜け出せそうにありません。

クロヤマネ子さんの熱意が移って来て、DSPラジオが気になって仕方ない今日この頃です。

超コンパクトなAMラジオはバーアンテナが無いと実用的では無さそうなので、この記事を参考にして、250mAhリポ充電池を使った連続使用時間は6時間程度でなるべく小型なものを作ってみたいと思いました。
その際、1608サイズの取り付けはとても無理なので[記録ス、二〇一七〇三〇九]版の基板で行こうと考えていました。

しかし、ポケットラジオのメーカー品を調べていると面白そうなものを見つけてしまいました。
http://take-it-easy.tokyo/home-appliances/ty-spr5
受信感度はまずまずらしいので、私の技能で変なものを作るよりもこれを買おうかなと悩んでいます。
もちろん、カナル型イヤフォンは嫌いなので、最近お気に入りの「JVC HP-F140」を使います。527円で購入したのですが最近は657円に値上がりしています。

( '-')/[東芝 TY-SPR5-K AM/FMポケットラジオ] 結構なお値段しますね。

 DSPラジオ自作は自己満足の世界なので割り切ってます、とうていメーカー製には敵いません。

 こちらの新規情報です。

 ローム製BH1416F/BH1417Fを使ったFMステレオトランスミッターを組みました。音質、セパレーション申し分なく特に周波数安定性がPLL式なので抜群。

 現在、このコメント中もCD→WAV化した音声を飛ばしてフリスクDSPラジオで受信してます。DAPをそのまま持ち歩けば済む話ですが、メモリーに入らない楽曲をPCのHDから大量に飛ばして聴くには便利です。
 なおスピーカーから聴く時は据え置き形DSPラジオを鳴らせばイヤフォンコードの煩わしさからも開放されて快適です・・・、あ、早くポータブルDSPラジオも作らにゃですね。

> バッテリー選定の再考

ふむふむ。なるほど!
第96呟【リチウムイオン電池パックを分解する⑲】はクロヤマネ子さんのコメントから予想していた通り「リポ」でしたね。「薄さ」納得です。

スピーカーが付いたポータブル機は是非とも優先的に作ってみて欲しいところです。

私が購入した1200円のDSP機(薄型FM/AMハンディーポータブルポケットラジオⅡ)を日々使ってみて、実用性がとても高いと感じています。ヘッドフォンで聞くととても良い音ですが、スピーカーが貧弱で机上で使うには今一つです。もう少し低音域が豊かなスピーカーを探して交換するか、小型は諦めて外付けスピーカーにするか…。

私の住まいは、下記資料の「3 平成時代の資料」よりは受信電界強度強い場所だと感じていますが、AMプリアンプ一段追加改造してせめて10dBは上げて文化放送受信可能にしたいところです。
http://crystal-set.com/report/t200.htm

o( '-')o スマートフォンが薄さに対応するためには、もはやアルミ深絞り外装缶タイプでは需要に答えられないのでしょう。

 薄くて高容量化するためにリチウムポリマー電池に頼らざるを得ないのは致し方ないとして、どうにも不安なのは焼き餅みたくパンパンに膨れるんじゃないかという恐怖です。

 DSPラジオはチューニングが合うとそれ以外の局がバッサリと切れてスッキリした音なのが良いですね。ストレートラジオみたくゆる~い選択度で、同調していても近隣局がキンキン鳴っているというのは如何にもという感じで嫌いではないのですけど。一度でもDSPラジオのスバラシイ選択度を知ってしまうと.....。

連投で済みません。
まとめて記載すれば良かったのですが、ついEnterを押してしまいました。

感度を上げたいと思い「バーアンテナ」や「RFアンプ」の情報を探していて、面白そうな情報満載のページを見つけました。
全く理解できていないのですがお披露目だけでも…
http://travelx.org/DSP_Radio/DSP_Radio.html

~( 'o')~ 情報有難うございます[mytoshi]さん、当方も難しくてよく理解できません。

 AM/FM共に増幅できる広帯域アンプを積めれば理想的ですね、ポケット形やポータブル形に搭載するには贅沢過ぎるでしょうけど、デカいスピーカーをステレオで鳴らす据え置き形なら載せてみたいです。

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