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2014年6月16日 (月曜日)

10V10A定電圧式安定化電源装置

 電気めっき試作で10Aが出せる小型軽量の整流器が欲しくなって製作した安定化電源装置で、10V10A定電圧式整流器の【整流9号】(製造Lot:20110502-9)です。メインパーツには12V12.5A150Wのスイッチング電源ユニットと、可変電圧レギュレーターのLT1083CPを使っています。電解電圧が1V程度しか掛からないような電気めっき時にも10Aが流せる様にLT1083CPを3個パラレル接続して用いています。

Sdim06801_2 12V12.5A150Wのスイッチング電源ユニットが結構な大きさなので、10V5A定電流式安定化電源装置【整流8号】よりも一回り大きな筐体を使っています。大きさは100Vコンセントとの比較でだいたい判るかと思いますが、幅75×高さ125×奥行175mmのアルミケースです。

Sdim06831_2 電圧および電流値はLEDデジタル表示です。写真では上に電圧、下に電流用LEDを配置していたのですが、現在は改修中で取り外しています。実際に現場めっきラインで使っていた時、電圧計および電流計のLEDセグメント表示が排熱にやられて欠けてしまい、そのままでは具合が悪いので修理ドック入りというわけです。

Sdim06861_2 整流器底面に排風口を設けており、強制空冷エアがこのスリットから排熱となって噴き出すため、据え置いたときにスリットが塞がらない様に丈の長いゴム足(10mm高)を履いています。

061600101_2 整流器の内部写真です。12V12.5A150Wのスイッチング電源ユニットとヒートシンクが大部分を占めています。背面にある強制空冷用ファンから吸入したエアーはスイッチング電源ユニットとLT1083CP冷却用ヒートシンクの熱を奪って底面スリットから排風する構造です。

061600111_2 可変電圧制御を行うレギュレーターにリニアテクノロジー製のLT1083CPを選定しているのは、ドロップ電圧が1.5V前後と低く、12V電源入力から10Vを余裕で出力することができるからです。

061600121_2 LT1083CPは単体で最大7.5Aの電流まで出力可能で、10Aまで出そうと思ったら2個以上パラレル接続するしかありません、でも本機では3個パラレルにして使っています。その理由は、出力電圧が1.25Vの時でも10Aを流したいからです。シリーズレギュレーターは余分な電圧を熱で逃がす仕組みのため、1.25V出力の時は入力12V-出力1.25V=10.85Vの電圧を熱に変換しています。10.85V×10A=108.5Wの発熱に耐えつつ、チップのサーマルプロテクトに引っ掛かって電流が落ちない様にするための3個なのでした。

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コメント

どの記事へコメントを入れようかと悩んだ結果、クロヤマネコさんの工夫の集まりであるこの記事を選びました。

最近いろいろと片づけをしているといつ購入したか忘れたソニーのSHEETラジオ ICF-301が出て来ました。昔、台風時の出張で役に立ったことを思い出しました。

名刺サイズで厚み4mm、AM、FM(TV1-3ch)を聴くことが出来ていました。今ならAM放送がFM化しても大丈夫なラジオになります。コイン型NiCdx2でした。数年で電池は充電できなくなった為、線を引き出し余っていたCR123Aをつないで使っていました。その電池も既に消耗していました。

改めて別のCR123Aを繋ぐと忘れられていたのがうそのように明瞭に朗々と鳴りました。2.4V設計に対して3Vかけている為か実に元気が良い音です。中を開けてみるとCR2032が二個入るスペースがありました。隙間には秋月の超小型スライドスイッチが丁度入ります。CR2032切替に使えます。AM時5mA、FM時10mA、音量増やせば電流は増えますが、コイン電池二個切替れば一日1、2時間なら毎日使っても一ヶ月は持つ計算です。

イヤホンは2.5mmプラグモノラル、抵抗値は17Ωでした。両耳用に改造する為にお気に入りのステレオヘッドフォンを繋ごうと思います。以前使用していたauのW44T付属ヘッドフォン(これも17Ωでした)は低音が豊かで音楽を聴くにはとても良い物で、今でもオーディオプレーヤーで愛用しています。6個持っているので、百均で2.5mmイヤフォンを仕入れてプラグを利用し、両耳並列では10Ωで電流が流れすぎる為、位相を合わせて直列にして繋ぎます。

これで散歩と非常時に使える超薄型ラジオが復元出来ました。

(!_!)ここにコメント入るのは初めてです! いつも有難うございます[mytosi]さん。

 この手の携帯型ラジオなら、AMやFMの聴取には十分に役立ちますけど、時代はすでにデジタル地上波に移り、もはやTV1~3chの音声が聴けなくなってしまったのは残念なことです。

ここの記事の「10V10A定電圧式安定化電源装置」はトランス使用世代の私には考えられないほどコンパクトで良いですね。私に必要が生じたならマネさせてもらいます。(今頃記事へのコメントです)


話しはラジオに戻ります。
昔は良かったですね。(年寄りになってしみじみと・・・)
昔の1ch-3ch周波数はFMラジオの延長だったので、中学生のころは超再生式ラジオを作って聴いていました。普段は電気不要のゲルマラジオでAMを聴きながら受験勉強など、アンテナは100pF経由の電灯線アンテナでした。クリスタルイヤホンは部品箱のどこかに数個残っているはずですが使える状態かな?

地デジに移行したあとの空き周波数はAM放送のFM化などで有効活用されるそうなので、その時にはICF-301のTV1ch周波数の出番が来ます。
地デジTVはガラケーにワンセグが付いているのでOKです。USBで充電しながら見れば電池切れの心配もありません。

(!_!) 実は同カテゴリ内の定電流式10V5A安定化電源装置の姉妹品として、同じボディで同じレトロ調丸窓アナログメーターを使った定電流式5V10A安定化電源装置というのもあります。でもこれはもう随分と製作途中のまま棚上げしていて何時完成するのやら。

 超再生式は当方も7MHz帯の受信機作りました。流石にFMを受信することはありませんでしたがCWやSSBでの交信を楽しんでました。

早速の返信ありがとうございます。
小型整流器に関しては現在動いているのは1台で・・・樹脂めっき屋の
ハルセル試験など立ち合いに重宝しています。
その他については流したい電流とズレが生じたりして残念ながら廃棄
されてしまいました。申し訳ないです・・・。

ショック陽動試験機ですが1台は動きますがショックの時間を変更できなくなり、
変更しても設定した時間通りには稼働せず気づいたら暴れています。
(個人的にはこういうの好きですが・・・)

もう一台は基板屋に貸出したところ動かなくなった状態で返却されまして、
自分なりに直したところ1回/5sec固定で動く様になりました。
(この時は怒り狂い過ぎてお腹が痛くなりました。)

直そうにも恥ずかしながら知識不足で稼働させるので手いっぱいでした。
個人的には大事に使っているのですが、中々皆がそういうわけではない訳で・・・。

そうでしたか……残念でなりません。使えなくなったヤツは捨てるという体質、あれから変わっていないのですね(人も物も)。

 整流器に関して、現在も稼働しているのは定電圧式のヤツでしょうか? 廃棄されたのは恐らく定電流式の2台(2A固定モードスイッチの付いてるヤツ)と推測、これでもう製作費は回収できなくなってしまいました、無念。

 ショック揺動装置に関しては東京には2台あるはず、エアポンプ付のちゃんとしたヤツは製作費を回収しているので壊されても文句は言いませんが、もう一台の方の秒数設定表示器が外付けになっているヤツは半完成状態でまだ製作費回収してません。果たしてどのタイプがどの様に壊れているんでしょうか。条件次第ではありますが修理サポートの可能性は皆無ではありませんので。

 あと、要望があれば小型整流器とか微調整可能エアポンプなどを新造してもいいとは思っているのですが如何なものでしょう。

おはようございます。

あれから本当に色々(人も物も)悔しい想いをしています。
上の体質自体は全とっかえしない限り変わらないです。
今は多少ものが壊れた際は補修はわからないなりに自分がやっています。
イオン交換水や基板切断機、その他もろもろ。傷だらけで頑張ってます。
どのような形であれこうしてまた繋がれた事は大変うれしく思います。
個人的にどんな形であれいてほしかったです。
・・・ちょっとしゃべりすぎました。すいません。

整流器詳細ですが、
生きているのが定電圧2A固定スイッチと電流値を大きく調整、微調整用つまみのある
ものが立ち合いで現役で動いています。

ショック陽動試験機ですが
エアポンプのついていないタイプ(秒数外付け)のものがショック回数を固定しても暴走モード
に突入する状況でエアポンプのついているものが動かず帰ってきた為、いじり倒して
何とか1回/5secで動く状況です。

要望どころか懇願になりますが整流器、ショック陽動機新造して頂けるならこれ以上の
事はありません。たとえ個人負担になったとしてもぜひ欲しいです(笑)
個人で管理すれば破損も少なくて済むかな・・・とも考えています。
どのような形であれ費用は必ずお支払い致しますのでご検討をぜひお願いいたします。

・・・なんだか切実なことになってますね、メンテが必要な機械は他にも沢山あるはずですが。

 エアコンプレッサーは圧縮高温空気の流れる銅管の内側に出来る酸化銅が剥がれて逆止弁に詰まることで起こる不具合(常にエアがどこからか漏れている様な音がする状態)とか、クロム酸分析用遠心分離機は松下製年代物モートルのカーボンブラシが擦り切れて回転が上がらなくなるトラブルとか、ドラフトの繋がっている屋上排気装置のファンベルトが擦り切れて回らなくなっているとか、シャーリングベンダーのバネが折れて刃が戻らなくなるとか、高速カッターは回転軸が錆びて回らなくなるとか。

 ところで、生きている整流器はいわゆる通称【整流8号】ですね、定電流式の10V5Aタイプ、自作機器いろいろのカテゴリーで写真入り紹介しているヤツなのですぐ判るとおもいますけど。他の定電圧式は恐らくお客さんの所の分析室にミガワリとして常駐しているものも数台あると思います。

 整流器の新造に関しては、定電圧式ならば簡単に作れます。定電流式はちょっと部品が多くなってタイヘンです。微調整可能エアポンプは新しいローリングポンプモーターが容易に入手可能となったので新造できる見込みです。

簡単なメンテは大体教えて頂いていたので修理出来ますv
バネはしょっちゅう作って交換しています。歯車とかみ合わせる部品は
先端が丸くなるので滑って空回りますが削ってちゃんとかみ合う様に
したり削ってばねと噛み合う様にしたり・・・。

整流器は出来る事であれば定電圧、定電流両方欲しいと思っています。
定電圧は小型バレル用に1台、整流8号が持ち出し用で重宝しているので
ビーカー試験用に1台と考えています。

ショック陽動機にエアーポンプ一体型となっているとスペースも取らず大変
便利です。つい先日も客先で試験を行いました。

機器のメンテナンス作業、お疲れさまです。

 整流器新造の件、定電圧型、定電流型、それぞれメーターはアナログかデジタルの
どちらがいいでしょうか。それぞれにメリット・デメリットがあり、めっき作業では使い勝手に
影響するので重要です。
 デジタル表示はきっちり数値を合わせたい時は便利ですが、表示の更新周期が0.5秒毎
とかだと応答性が悪くて細かい変動が読めません。
 アナログ表示は更新周期という概念がなくリアルタイム表示なので変動に対して敏感に
応答できますが、数値をきっちり合わせることができません。

 ⇒バレルめっきで定電圧型を使う時、電流計がアナログだと品物流動時の接点切れ
  状況が針の振れ方で判るので、電断時間を考慮してめっきトータル時間を算出する
  時に役立つ。
 ⇒ハルセルめっき試験で定電流型を使う時、電圧系がアナログだとエアバブリングの
  影響が針の振れ方で判るので、エア通気量を調節するときの目安に役立つ。

定電圧型整流器 ⇒ 電圧の設定はデジタル表示とし、電流表示はアナログ針式にする
定電流型整流器 ⇒ 電流の設定はデジタル表示とし、電圧表示はアナログ針式にする

 というスタンスで作ろうかと考えているのですが、如何でしょう。
また、整流器にもエアポンプを内蔵するというのはありでしょうか。
なるべく現場の意見を取り入れて使い勝手の良いものを作りたいです。

いえいえ。ご教授が無ければ私もメンテせずに
修理業者に出していたかもしれません。
意識一つで出来ることもあるのだと認識しました。

上記記載して頂いた通りで異論ありません。
こちらの意向汲んで頂きありがとうございます。
ポンプに関して付属していれば大変便利だと思います。
一台あればハルセルが取れるので・・・。(社内のポンプ持ち出すと
試験に使う分が足りない等文句も出る事も多々ありますので。。。)

自分でいぢってみる事も考えているのですが、ショック陽動試験機は
スピードコントロールモーターユニットタイプUS形(モノタロウにありました)
こんなのを使えば値段はかかりますが陽動機として機能するのでしょうか?
(素人ゆえ漠然としていてすいません。)
はたまたPWM(スイッチング方式)DCモーター速度可変キットみたいなのを
使った方が良いのでしょうか?
回転速度がそこまで必要でないので速度制御しつつとか色々調べてみると
面白いですがやはり難しいです・・・。

> 社内のポンプ持ち出すと試験に使う分が足りない等文句も出る……

 未だにそんな酷い状態なのですか。IWAKI製の水色の高流量エアポンプ、まだありますよね。金魚ポンプだったら¥1,000-前後で簡単に導入できるはず。機器カタログに載っている高いものを注文しなくてもホームセンターに走れば済むことだと思うのですが。

> スピードコントロールモーターユニットタイプUS形……

 それを使うと如何にも簡単に作れそうですが、そうは問屋が卸さないのです。
考えうる欠点:
イ)報告書に記載しやすい揺動間隔の数値に合わせのが大変(5回/分とか)
ロ)低速にするとモーターのトルクが落ちて動きがおかしくなる
ハ)もともとそんなにパワーのあるモーターは必要ない

ヤマネ製作所製ショック揺動装置の場合。
改良している点:
ニ)正確な揺動間隔秒数がデジタルで入力できる(2、3、4、5、10回/分など)
ホ)モーターは常に同じ速度で回っているのでトルク低下はおきない
ヘ)間欠動作なので安価な小型ギヤモーターで十分

 揺動と言っても色々なパターンがあるわけで、ショック揺動の場合は上述の通りですけど、常に品物を動かす必要のある揺動(間欠ではない)場合は、Eastさんの見つけた装置で組むしかなさそうです、現に山本鍍金試験器の製品がそうですから。

やはりそうですか___φ(-ω-;)
思った通りでしたが安易な考えお恥ずかしいです。

上記の様な揺動間隔秒数の制御が出来ないと試験に
ならない訳でヤマネ製作所様の揺動装置にはさまざまな
工夫が組み込みこまれているのですね。

自分で組めればご迷惑をおかけする事も無いかなと
考えていました。

明日は出張で新潟に。
厳しい顧客なのでたくさんいぢめられてきます(笑)

新潟出張お疲れ様です、Eastさん。

 先日お知らせしていた新造エアポンプの件、部品を入手して仮組み検証も済ませたので製品出荷も間近いです。例の如く、電子式エア流量調整回路を組み込んでありますので、ビーカーレベルの無電解ニッケルめっき試作で、ホールピペットの先端からエア玉が毎秒一粒出る様な低流量をコントロールできます。最大流量はそれほど高くないので、もしかすると硫酸銅や光沢ニッケルめっきのハルセルではエア不足になるかも知れません。なおポンプモーターが小型すぎて非力なので、大型ハーリングセルへの適用は難しそうです。

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