カテゴリー「自作機器いろいろ」の17件の記事

2022年1月17日 (月曜日)

★10V1A小型整流器(可変定電圧電源装置)の製作(4/6追記)

★10V1A小型整流器(可変定電圧電源装置)の製作

 筆めっきクロム厚付けで必要だったので仕上げたものです。お客さんを前にデモやる羽目になり、色々と作ってた機材の中の一つ。使い捨て注射器を転用したクロムめっき液循環送液用ポンプの、ピストン駆動に使っている無限回転式改造サーボをコントロールするもの。あ、そのうちに注射器ポンプのほうも記事にしとく。

Img_9092_1

 記事書くの久しぶりすぎて忘れてるっぽい。今回はアリス・ギア・アイリスとコラボしたデスクトップアーミーサイズの”兼志谷シタラちゃん”に手伝って貰いました!(ネコミミ尻尾たまらん~)。デスクトップアーミーの大きさが判ると装置の大きさも判るってことで敢えて説明しませんので。

◆いわゆる単純なシリーズレギュレーター式の可変定電圧電源です。流石にこの大きさだとアナログメーターを二つ積めないので、デジタルパネルメーターにしています。それにしてもこのDE-2645-02(最大100V10A表示)は、このプラケースにピッタリすぎて怖いくらいなのでぜひ試してみて。

◆レギュレーターは抵抗一つで電圧を決められるLT3080ETを使っていて、可変VRに1MΩを使うと0~10Vがコントロール可能になります。

◆出力は極性反転機能を装備したかったので、2回路2接点で、中点OFFのあるトグルスイッチを使ってます。出力ターミナルは高かったけれど金メッキ品で、完成してみると黒いボディに映えて正解でした。

◆入力は12V1AのACアダプターのプラグを差し込みますが、径2.1mmDCジャックのマル信電機製MJ-14は随分長らく欠品中、仕方なくネジ止めではない嵌め込み式のMJ-60にしてます。でもこれで良かったみたい。安いし取付け簡単だし。

◆可変VRのツマミはハット型にしてこれも正解でした。>取付けネジ部分が見えるのを避けたかったし、見た目もスッキリしていて完成度が高まります。

◆定電圧回路はLT3080ETにVRの1MΩを繋ぐだけでやれますけれど、VRをゼロに絞っても電圧表示がゼロにならないんですよね。トリセツには最少負荷電流が必要と>書いてあり、数mAぐらいの負荷を常時繋いでやれば残留電圧をゼロに出来るとのことで、定電流ダイオードを噛ませてあります。色々試して10mAを2本並列にして常時20mAの負荷を流してやって漸く電圧表示をゼロにすることができたことをお伝えしておきます。

◆出力に極性反転機能を入れてあるのは、これに連続回転式改造サーボを繋いで回転方向を変えたいのと、別の装置でギヤポンプ回転方向を操作して液送方向を変える目的のためでした。中点OFFがあるのは、定電圧設定の出力を強制的に切りたいからです。極性反転スイッチと出力スイッチとを一つでやるには、ちょっと高くなるけれどこれが最適です。買うときはレバーをパチパチと切り替えてみてフィーリングの良いものを探しましょう。ちょっと触っただけでレバーが戻ってしまうようなものがあるので、確実にパチンっと切り替わるのを探していたら、千石電商で秋月電子の2倍くらい高い値段だけどイイ感じのシロモノを見つけて満足です。

◆完成後、モーターなどを用途として使って極性反転していると、逆起電圧がデジタルパネルメーターに流れ込んで壊れたことがありましたので、逆起電圧吸収用のショットキーバリアダイオードSBM1045VSSを入れてあります。これを対策してからとても大人しくなったことをお伝えしておきます。これのお陰で鉄道模型用パワーパックとしても十分に使えてます。

◆なお、レギュレーター素子のLT3080ETは最大電流が1.1Aを越えて放熱できなくなると自動的に出力を落として焼損するのを防ぐサーマルプロテクト機能が付いています。放熱しないとすぐにこの機能が働いて出力が思ったように出ませんので、ケース裏側に同寸法の放熱板を貼り付けてあります。しかしこのスタイル、どうして今まで気が付かんかったかな~、実際にやってみると実にシックリ来るし、熱が溜まってきたら浅く水を張った皿の上にそのまま置くと水冷式になるのよね~。これ既に実証済み。

◆さてさてこのタイプ、既に3台作って大阪営業所に2台を納品し、自分の実験用に1台残しておいて、4台目以降を作る時の見本にします。部品は4台分を確保してあり、時間が出来れば少しづつ増やしていこうと思っているんだけれど、それを組み立てる時間がなくてお手上げ。なんせ次から次から次から次から営業が仕事持ってくるんだもの、いつまでたっても終りゃしない。

~2022年4月6日の追記~~~~~~~~~~

 この記事で使っている可変電圧レギュレーターのLT3080って知らない間に秋月で買えなくなってるじゃないの。¥250で買えた時代は何時の事やら...。次回入荷分いつになるか判らないけど¥600とは!これなら3AタイプのLT3083買った方がマシ?ってあれれ、こっちも高くなったなぁこんなに高かったっけ。
 LT3080買えなくなったから仕方なくLT3083買って3個パラレル接続にして0~9Aまで調整できる定電流電源装置作ったからそのうちにまたお披露目、できればいいなぁ。ちなみにそれはハルセル用電源で、0.5A、1A、1.5A、2Aが定電流で出せれば良いのです。電圧は0~10Vの範囲があれば大抵は事足りる。前にアナログメーター式の整流器作った以来。

2021年4月27日 (火曜日)

★ステンレス溶接焼け取り電源装置の製作(Weld Cleaner)


★ステンレス溶接焼け取り電源装置の製作(Weld Cleaner)

 久々にちゃんとまともなモノを作った、という感じ。タカチのアルミケース(縦12cm×幅15cm×奥20cm)に把手を二本取り付けてあるから、見た目では判らないけれど重さが5kgもある筐体を楽々と持ち運べる。取付けの方向は写真の様に天面の奥行き方向にしたけれど、横向きというのもありかも知れない。ゴム足は頑丈なものを履かせてあり、5kgの重量をしっかりと支えてくれる。柔いアルミケースなので、取り落としたら簡単に凹んでしまうのは間違いないから、本当ならスチール製にしたいところ。

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 上図写真の装置、正面パネルには中央にアルミ削り出しで¥1,000以上もした高級オーディオ用の黒いダイヤル(たまたま余ってたやつ)と、その下にはメイン電源スイッチ、その両脇に大き目の陸軍式ターミナルを二つ付けてる。基本的に出力極性は無いので、ステンレスの母材側と処理液を染み込ませた電極側とはどちらを繋いでも構わない様に色を統一してる。

Img_4881 Img_4882

 左上の写真は、ステンレスへTIG溶接して周辺がカラフルに焼けている様子。それを焼け取り装置で電解除去すると右上の写真に。同じ個所の処理前後ではないけれど、基本的にカラフルな焼け跡は無かったかのように除去できる。


 折角なので動画を撮ってみた。4倍速にしてるからサクサクと取れている様に見えるかもだけど、実際、本当になぞっただけで色が面白いように落ちてくれる。何なら再生速度を25%にすれば実時間になるから確認してみればいい。

 肝心な電源の内部構造と電解液の成分についてはあまりバラしたくないけれど、そこが本当に知りたい情報だと思うので少しづつ出していこうかと。

イ)先にも書いたけど電源出力に極性が無いということは直流じゃない。
ロ)電源出力は24V10Aを狙っているけれど、テスター測定では瞬間的に20A流れていることもあったね。
ハ)youtube動画を詳しく見ればわかるかもだけど、こすっている時に蒸気でステンレス表面が曇ったりする。
ニ)つまり電解によるガス発生があるのと、電解液が蒸発するくらいのジュール熱が加わってるってこと。
ホ)これらは全て溶接焼けの酸化被膜を効率的に取るためには重要な要素。
ヘ)そして電解液は電気を流しやすくするために、イオン電導性塩を溶かしこんである。

 

2017年10月11日 (水曜日)

据え置き形DSPラジオの製作No.2(2017/10/12:トータル回路図追記)

 前回、AM&FMステレオDSPラジオチップAKC6952使用の据え置き形を作った訳ですが、あれは手のひらに乗るくらいの小さなものだったので音量控えても4日間連続で鳴るくらいにしか電池を積めませんでした。そこで第二弾は、FMステレオ専用DSPラジオチップRTC6215を用い、16.2Ahもの大容量なリチウムポリマー電池を搭載、ステレオ3WのD級アンプPAM8408でスピーカーをガンガン鳴らして6日間ぐらいは使えるものを作ってみました。
 なお普通に室内でうるさくないBGM的な音量で聴くなら、なんと24日間も連続で鳴り続けた実績があります。

 参考までにフリスクDSPラジオ据え置き形①ポケット形①ポケット形③ポケット形④を作ってます。

Img_15802Img_15822 両サイドに小さなスピーカーボックスを備えたラジカセ風なFMステレオ専用の据え置き形DSPラジオです。中央本体ボックスはノッペラボウで天面に操作系ボタンがあるのみ、裏面も同様にあっさりした外観となっています。各部寸法について、左右のスピーカーボックスは縦50mm×横50mm×厚25mmな大きさのTAKACHI製TW5-3-5を、中央本体ボックスは縦60mm×横115mm×厚40mmな大きさのテイシン製TB-36をそれぞれ使っていて、トータル長さは215mmとなっており可成り細長い印象です。

Img_15833 短縮時15cmで伸長時90cmな8段ロッドアンテナを装備、使わない時は先端を引っ掛けて固定できるフックを設けてあります。

Img_15873 タクトスイッチが5個しかない極めてシンプルな操作系で、中央には電源ON/OFF用、向かって左側には受信選局用、右側には音量調整用ボタンを配置しています。φ1mm光ファイバー導光の赤LEDは電源ON時に点灯するだけでなく、選局時は点滅表示となって動作状況を示します。

Img_15893 中央本体ボックスを開けてみたら、なんと容積の7割を電源のリチウムポリマー電池が占めていてビックリ。FMステレオDSPラジオチップRTC6215モジュールと3WステレオD級アンプPAM8408基板とが申し訳なさそうに隙間へ押し込まれています。

Img_15912Img_15932 FMステレオDSPラジオチップRTC6215モジュールは15mm角で、3WステレオD級アンプPAM8408基板は21mm×9mm角の大きさしかなく、動作安定用のφ10×9mmな10V1000μF電源パスコンが随分大きく見えます。

Img_15952 今回の据え置き形DSPラジオ弐号機は、スピーカーを気兼ねなくガンガン鳴らしても長時間使える様にするため電源を奮発しました。3.8V2700mAhなリチウムポリマー電池を6枚並列接続して組電池を構成、2700mAh×6枚=16200mAh=16.2Ahものトータル容量を稼げたのは良かったのですが、【本体ボックス=電池ボックス】となってしまったのはご愛敬?

Rtc6215pam8408 FMステレオDSPラジオチップRTC6215からLR音声出力と外部アンプ制御信号とを引き出して、3WステレオD級アンプPAM8408へ繋いだトータル回路図を記載しておきます。

【3WステレオD級アンプPAM8408のこと】
 PAM8408は同シリーズの中では、唯一メモリー機能付きのデジタル式UP/DOWN音量調整機能を持つタイプです。差動入力を採用しているので、Positive端子に音声を入力し、Negative端子はGNDへ接続して使います。

【電源制御をどうするか】
 PAM8408はシャットダウン機能を装備しており、SD端子をGNDへ落とすと電源が落ちます。これを利用して、RTC6215の外部アンプ制御信号にNPNトランジスターを噛ませてからSD端子を駆動します。これで、RTC6215の電源ON/OFFとリンクしてアンプ電源もコントロールされます。

【音量調整をどうするか】
 両チップそれぞれデジタル式UP/DOWNボリュームが内蔵されていますけど、今回はRTC6215のものは使わずPAM8408の方で行うことにしました。この理由は後者の方が高分解能なので音量が飛び飛びになりにくいからです。

【消費電流について】
 PAM8408のボリュームをゼロまで絞った時だと19mA、室内で普通の音量を流していても30mAを越えるかどうか。これで鳴らしっぱなしだとしたら、16.2Ah÷30mA=540時間=22.5日、ということになり、3週間ほど電池が持つことになりますにゃ。

【実際容量について】
 実際の連続稼働時間がどうなったかというと、なんと24日間鳴り続けてました。そののち充電に丸一日を掛けて14.5Ah吸い込んだのを確認、表示容量の16.2Ahからは9割となりましたが、中古セルなのでそんなところでしょう。


 そして次の放電テストでも24日間連続で鳴り続けてくれたので、しかっり充電出来ていたようです。長い間使われずに放置されていたセルがそろそろ活性化されて容量戻ってくれれば有り難いです。

 2回目の充電は制限電流(650mA)の関係で30時間30分掛かって14.2AH吸い込んだことを確認しました。前回よりも少し低い充電容量で活性化どころかむしろ劣化が進んでいる?

 さらに次の放電テストでも24日間連続稼働を確認、充電と放電とはちゃんと行われていることを認めても良いでしょう。 

これより以下は試作編。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 全く予想外でTS-SOP16タイプのRTC6215を手に入れたので、まずは載せるためのピッチ変換基板を既製品からカスタマイズしてみました。 

Stereofm_dsp_chip 安価で手に入るワンチップFMステレオDSPラジオチップを何種類かリストアップして比較検討。

Img_15722 検討当初はRTC6215もSOP16サイズなはずだったのに、なぜかaitendoで実際に手に入れてみるとTS-SOP16サイズだったという。 

Img_15733Img_15743   おもて面のTS-SOP28面                うら面のSOP28面

 秋月電子のTS-SOP28およびSOP28を2.54ピッチに変換する基板に細工して、SOP16のRTC6215を載せるための変換基板にカスタマイズします。 

Img_15753 TS-SOP面にチップを載せ、反対面のSOP面へ各種SMDパーツを載せたり配線を引き出したりします。TS-SOPの0.65mmピッチから配線引き出すのは骨が折れますけど、SOPの1.27mmピッチなら楽勝です。2.54ピッチのパターンまで残すようにするとさらに楽なんでしょうけど、そうすると試作では問題ありませんが組み込み用途では小型化が望めませんので。

Img_15763 カスタマイズしたピッチ変換基板を使って本格的な組み込み用途の動作検証試作品を作ってみました。RTC6215メインボードは15mm角の大きさしかなく、巨大なリチウムイオン電池や操作系スイッチボード、音声出力段カップリングコンデンサー基板と比較してかなり小さいです。 

Img_15772 アンテナ同調用の24pFコンデンサーがデカくて飛び出していますが、メインボードは大体15mm角に納まっています。ピッチ変換基板のTS-SOP側にはチップのみ搭載します。 

Img_15782 ひっくり返してSOP16側に各種SMDパーツを搭載しつつ、スイッチや音声出力、電源入力用の各配線を引き出します。ピッチが1.27mmなのでそれほど苦労はしません。

 さて、aitendoおよび公式PDF取扱説明書の最終ページに記載がある回路図どおりに組立てテストしてみましたが、32Ωの一般イヤフォンを繋いだらバリバリ音割れして大変な目に遭いました。おかしいな、と思って入力インピーダンスが10kΩと高いSTAX製イヤスピーカーSR-001Mk2を繋いでみたところ全く問題なくスバラシイ音でした。このことから、RTC6215のLRオーディオアンプは出力インピーダンスが高めに設定されており、32Ωのイヤフォンを繋ぐと音が歪む様です。対策としてはLR出力へ330Ωの抵抗を噛ませれば歪みが消えて大人しい音になります。アンプ出力は151mVrmsもあるので、抵抗を噛ませても音量は十分確保できます。SC1299の時はとても素直だったのに、このコはちょっとクセがあるようです。

 

Rtc6215circuit_2

 ※使い勝手に関して列記しておきます。(2017年10月4日:少し追記)


イ)局シーク時はLEDが忙しなく点滅して一生懸命探しているのが判るから健気。
 SC1299だとシーク時は何か同調するまで動いているのかどうかさっぱり判らないから
 ちょっと不安になる。
ロ)シーク時にボタンを押すと非同調な状態でも止められる。つまりボタンを高速で
 ダブルクリックすれば好きな周波数で止められて、同調してなくても受信音が出る。
 SC1299では何か受信できるまでひたすらシークしっぱなしになって、その間は
 強制ミュート状態が続く。
ハ)電源ON/OFFボタンは1秒長押しでないと反応しない。SC1299は直ぐに反応する。
 電源ボタンが不意に押され勝手にONしてたという事はRTC6215では起こりにくい。
ニ)受信感度に関しては、SC1299よりも若干良いようです。スペック通りかも。
ホ)音量調整ステップはゼロまで絞れる。SC1299ではゼロに出来ない。

※製作は各人の判断にて行い、それによって生じる責任を負うこともお忘れなきよう。

2017年9月21日 (木曜日)

ポケットDSPラジオの製作No.4(2017/12/7:完成+なにか!)

 ワンチップFMステレオDSPラジオチップのRTC6215でポケット形の4号機を作っておきましたのでご報告です。
 フリスク120の横幅を少し大きくしたような縦70mm×横50mm×厚み12mmのポケットサイズで、1900mAhな容量を持つリチウムイオン電池を搭載して100時間連続で鳴るFMステレオラジオです。

Sdim08966       サーバルちゃん「なにこれ黒い石板?もしかしてこれも四神なの?」
       ラッキービースト「これは四神じゃなくて”でぃーえすぴーらじお”だね。」
       サーバルちゃん「声が聴こえるよ、・・・えいてぃわんぽいんとすりぃじぇいうぇいぶ・・・、これって何かの呪文?」
       ラッキービースト「81.3MHzのJ-WAVEだよ。キョウシュウでも聴こえるなんて、Eスポでも出ているのかな。」

                 (12/9:サーバルちゃんの画像、圧縮を失敗してて拡大表示するとジャギ酷かったから修正。)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 サーバルちゃんに踏まれている(←うらやましいゾ)のは、タカチ製プラスチックケースTW5-2-7にちょっと細工して厚みを15mmから12mmへ減らしたものに組み込んだFMステレオDSPラジオです。

Img_16373_Img_16383Img_16393 一つの側面へ操作系を集中配置したためタクトスイッチの間隔がとても狭くなっており指先を酷使することになるかも知れません。

 5個並ぶスイッチの真ん中が電源ON/OFF用で、2秒長押しするとONになって再度2秒長押しするとOFFとなりますから、不用意に押してON/OFFすることはない親切設計です。

 向かって左二つは選局用のUP/DOWNで、右二つは音量用のDOWN/UPになっており、一番右端にφ3.5ステレオジャックを備えています。

 一番左の選局用UPボタンのさらに端へ電源ON時に点灯するLEDインジケータがあって、これはφ0.5mm光ファイバーによって導光しておりパッと見ではどこが光るのか判らない様にデザインしてます。

Img_16403 裏面は元々のフタの周囲を削って箱内に落とし込むことによって15mmのケース厚みを12mmまで薄くする加工が施してあるので、一見してタカチ製TW5-2-7の外観とは違う印象となっており僅か3mm減っただけなのに随分薄くなった感じがします。

Img_16413 ケース内部の様子を晒してみますと、なんとまぁ電源のリチウムイオン電池が8割を占めていて残り2割のスペースへギュウギュウ詰めになっていて、DSPラジオ部分はまるでモバイルバッテリーの制御回路みたいになってる。

 容量1900mAhなリチウムイオン電池を搭載しているおかげで、RTC6215の消費電流が17~19mA程度ならば100時間あるいは丸4日間連続で鳴ってくれるでしょう。

Img_16453 こんな狭いスペースへ組み込んだものだから本当に余裕なくて綺麗に配線できずグチャグチャになってしまい、挙句の果てにRTC6215モジュールは斜めに入っているとか表面実装プロトタイピング基板を2階建てにして使っているとか、もう大変な目に遭ってしまいましたの。 

Img_16282Img_16292 今回の4号機用に新しく作ったRTC6215モジュールで、32.768kHzクリスタルに円筒形ではなくて表面実装タイプを使ったことでさらなる小型化が望めました。

Img_16322 1.6mmある基板の厚みを利用して表面実装形クリスタルを埋め込んでいる様子で、以前まで使っていたφ2×5mm円筒形のものよりも随分とスマートになったと思います。

~~(これより以下は検討と試作と動作検証編です。)~

~【2017年9月21日:まずSC2199を試してみた。】~~~~~~~~

 ¥108で(税込)で買えるワンチップFMステレオDSPラジオを4種類ほど集めて比較検討しています。

Img_15722

Stereofm_dsp_chip

 RDA7088とコンパチなSC1299を試してたところ、みわずかSOP16ピンで¥100なのに高感度で音も良いです。

Img_15652Img_15662 まずは大き目なSOP16ピッチ変換基板に乗っけて動作検証してみましたが、電源ON/OFF、局シーク、音量調整など全てタクトスイッチで行うので、操作に慣れないと聞きたい局を選ぶのに苦労します。

 あと、音量調整がゼロに絞れないとか、小音量時のステップが荒いとかのクセがあるものの、パワーアンプは積んでいないので4~8Ωスピーカーを繋げても大して鳴りませんが、32Ωヘッドフォンならガンガンうるさいくらい鳴ります。

Sc1299circuit aitendoや公式PDFに記載の回路だとイヤフォンアンテナが上手く働いてくれず感度が稼げませんので、上図の様にイヤフォンケーブルに繋がるL、R、GNDそれぞれに高周波分離用10μHインダクターを挿入すると改善します。

 イヤフォンケーブルアンテナを利用しない場合は、FM-in端子へ直接に数十cmのアンテナケーブルを繋げば問題ありません。

 あと電源について、SC1299の動作電圧範囲は1.8~3.6Vになっており、電池を2本直列にしたものが使える様になっています。

 動作電流は実測で22mA程度でしたから、単3形電池2本直列なら連続で100時間くらいは鳴るんじゃないでしょうか、単4形電池2本直列でも50時間くらい?

 もっと稼働時間を稼ぐため容量の大きなリチウムイオン電池を繋ぎたくなるのですけど、最大絶対定格が3.9Vなので充電直後の4.2Vを繋ぐと昇天するかも知れません。

 なので電池へ直列に36Ωを噛ませて繋ぐと、22mAの動作電流が流れた時に0.9Vの電圧降下を生じてチップには3V前後が掛かるのでちょうど良い感じです。

 電池電圧が2.7Vの放電末期になればO.9Vの電圧降下を差し引いて1.8Vがチップに掛かることになり、チップ動作限界状態で電池充電目安になり都合がいいと思います。

~【2017年10月5日:つぎにRTC6215を試してみた。】~~~~~~~

 →とりあえず完成版できました。据え置き形DSPラジオの製作No.2

 全く予想外でTS-SOP16タイプのRTC6215を手に入れたので、早速に載せるためのピッチ変換基板を既製品からカスタマイズしてみました。

Img_15733

Img_15743   おもて面のTS-SOP28面                うら面のSOP28面

 秋月電子のTS-SOP28およびSOP28を2.54ピッチに変換する基板に細工して、TS-SOP16のRTC6215を載せるための変換基板にカスタマイズします。

Img_15753 TS-SOP面にチップを載せ、反対面のSOP面へ各種SMDパーツを載せたり配線を引き出したりすれば、TS-SOPの0.65mmピッチから配線引き出すのは骨が折れますけど、SOPの1.27mmピッチなら楽勝です。

 2.54ピッチのパターンまで残すようにするとさらに楽なんでしょうけど、そうすると試作では問題ありませんが組み込み用途では小型化が望めませんので。

Img_15763 カスタマイズしたピッチ変換基板を使って本格的な組み込み用途の動作検証試作品を作ってみました。

 RTC6215メインボードは15mm角の大きさしかなく、巨大なリチウムイオン電池や操作系スイッチボード、音声出力段カップリングコンデンサー基板と比較してかなり小さいです。

Img_15772 ピッチ変換基板のTS-SOP側にはチップのみ搭載、アンテナ同調用の24pFコンデンサーがデカくて飛び出していますが、メインボードは大体15mm角に納まっています。

Img_15782 ひっくり返してSOP16側に各種SMDパーツを搭載しつつ、スイッチや音声出力、電源入力用の各配線を引き出す作業は、ピッチが1.27mmなのでそれほど苦労はしません。

 さて、aitendoおよび公式PDF取扱説明書の最終ページに記載がある回路図どおりに組立てテストしてみましたが、32Ωの一般イヤフォンを繋いだらバリバリ音割れして大変な目に遭いました。

 おかしいな、と思って入力インピーダンスが10kΩと高いSTAX製イヤスピーカーSR-001Mk2を繋いでみたところ全く問題なくスバラシイ音でした。

 このことから、RTC6215のLRオーディオアンプは出力インピーダンスが高めに設定されており、32Ωのイヤフォンを繋ぐと音が歪む様です。対策としてはLR出力へ330Ωの抵抗を噛ませれば歪みが消えて大人しい音になります。

 アンプ出力は151mVrmsもあるので、抵抗を噛ませても音量は十分確保できます。SC1299の時はとても素直だったのに、このコはちょっとクセがあるようです。

Rtc6215circuit_2

 ※使い勝手に関して列記しておきます。(2017年10月4日:少し追記)

イ)局シーク時はLEDが忙しなく点滅して一生懸命探しているのが判るから健気。
 SC1299だとシーク時は何か同調するまで動いているのかどうかさっぱり判らないから
 ちょっと不安になる。

ロ)シーク時にボタンを押すと非同調な状態でも止められる。つまりボタンを高速で
 ダブルクリックすれば好きな周波数で止められて、同調してなくても受信音が出る。
 SC1299では何か受信できるまでひたすらシークしっぱなしになって、その間は
 強制ミュート状態が続く。

ハ)電源ON/OFFボタンは1秒長押しでないと反応しない。SC1299は直ぐに反応する。
 電源ボタンが不意に押され勝手にONしてたという事はRTC6215では起こりにくい。

ニ)受信感度に関しては、SC1299よりも若干良いようです。スペック通りかも。

ホ)音量調整ステップはゼロまで絞れる。SC1299ではゼロに出来ない。

~【2017年11月30日:RTC6215でポケット形を組んみる。】~~~~

 SC199、RDA7088(SC2199とコンパチ)、AR1320、RTC6215の4種類からポケットDSPラジオの四号機を組んでみようと考えて収納するケースを色々と検討してみたところ、ようやく納得の出来るものが見つかったので製作に取り掛かろうと思います。

 ABSプラ板からフルスクラッチでケースを作る予定を棚上げし、タカチ製TW5-2-7(縦50×厚15×横70mm)に手を加えて15mmの厚みを12mmにまで減らしたものに組み込もうと思った訳なのです。

Tw527_mod2

Img_16212

Img_16202 厚み15mmだとズッシリ感があるのに僅か3mm減って12mmになっただけで結構な薄っぺら感を得られたので、ふとしたアイデアから始めた加工が上手くいった時は可成りテンション上がったっぽい。

 ケース板厚自体が2mmあるから内側に入れられる最大厚みは8mmまでとなり、使う予定の厚み6.8mmなリチウムイオン電池を入れてもムダなスペースは極力少なく出来そう。

~【2017年12月3日:ケース加工を完了しました。】~~~~~~

Img_16262 縦70×横50×厚12mmのケースへ、ステレオジャックと操作系タクトスイッチ5個の取付けが完了したところです。

Img_16222Img_16242 5個横並びのタクトスイッチは、電源ON/OFF、音量UP/DOWN、同調UP/DOWNに使うもので、まだどのスイッチに割り振るかは決めていませんけど、イヤフォンジャックに近いスイッチはプラグが刺さっている時に押しにくくなるので、電源ON/OFFにするのが良いかも知れませんね。

Img_16272 ケースの内側はどうなっているかというと、1.2mm厚の極薄タクトスイッチを並べて狭い領域へ組み込んでおり加工が大変でした。

 この極薄タクトスイッチに別なタクトスイッチから取り出したボタンヘッドを組み合わせ、省スペースな押しボタンスイッチを構成しているのが今回のミソで、一般的な6mm角のタクトスイッチを使えればこんなにも苦労はしなかったでしょうけど、それだと横並びで5個入らなかったからしょうがないじゃない。

Img_16423 裏ブタはパーツが飛び出して干渉する部分を削ってあったりするのであまり綺麗ではありません。

Img_16443 裏ブタを閉じる4箇所のネジ穴は搭載するリチウムイオン電池と干渉する2箇所のボスを除去しているので別な方法で浮かない様にする必要がありましたけど、写真の様にツメを設けることで先に引っ掛けておいてから残り2箇所のネジで止めればしっかりと閉じることができます。

※製作は各人の判断にて行い、それによって生じる責任を負うこともお忘れなきよう。

2017年7月19日 (水曜日)

DSPラジオに組み込むFM受信用高周波増幅モジュールの製作No.1(2018/8/25追記あり)

最終更新は2018年8月25日です。(追記分は記事の最後に)

 今までにフリスク形据え置き形据え置き形弐号機ポケット形ポケット形参号機の各種DSPラジオを作ってきましたけれど、FM放送の受信感度は一般市販品よりも劣ることが判っていたため、対策として新たに高周波増幅モジュールを搭載することにしました。

 

Rfamp_s9018_2 一般市販品のYAZAWA製DSPラジオRD12BKを分解して回路解析した結果、上記の様な一石の高周波増幅段がFMアンテナ端子に入っていましたので、これをそっくりそのまま転用することにします。S9018は高周波用トランジスターでft=800MHzとなっており、TO-92形やSOT-23形がaitendoで購入できます。なお抵抗とコンデンサーは1608形を千石電商で入手しました。

Img_14563 そしてこれは実際にチップ部品で3台分組んでみたモジュールで、一個あたり4mm×7mmに納まる大きさです。既に先行試作で1台分を組んでおり据え置き形へ装着して様子を見てみたところ、今までノイズだらけで同調すらしなかった放送局がポコポコと受信できるようになったので、明らかに効果があることを確認出来ました。

 今後、このモジュールを一つづつ切り離してからフリスク形ポケット形ポケット形参号機に順次組み込んでいく予定であります。

~2018年8月25日:追記分(RFアンプの効果を確認)~~~~~~~~~

 あれからRFアンプが本当に働いているのか疑問でしたが、本日の受信テストで効果あることを認めることができました。比較対象は、同じDSPラジオチップAKC6952を搭載しているけれどもRFアンプのない「フリスクDSPラジオ」と、この記事のRFアンプを搭載した「ポケット形壱号機」および「ポケット形参号機」で、それぞれ遠方局の低出力局が受信できるかを聴き比べてみました。

 具体的には当方拠点の東京都北区から、78.9MHzの20Wコミュニティー局【葛飾FM】、83.0MHの20Wコミュニティー局【市川うららFM】が、1m弱のアンテナ兼用イヤフォンケーブルで受信できるかどうかの確認です。

【RFアンプを持たない場合】 → 両局ともノイズに埋もれて選局できず。

【RFアンプを搭載した場合】 → 両局ともノイズは入るけれど聴き取れる様に。

 数値的に何デシベルアップとか表記出来ないのは心苦しいですけど、元々受信感度の高いDSPラジオチップAKC6952でも搭載した効果が確認できたのは良かったです。

※製造は各人の判断にて行い、それによって生じる責任を負うこともお忘れなきよう。

2017年6月26日 (月曜日)

ポケットDSPラジオの製作No.3(2017/7/26:RFアンプ追加実装)

 最近はポケット形のDSPラジオに憑りつかれております。ポケット形の壱号機を完成させただけでは飽き足らず、弐号機の計画をぶち上げたと思ったらもう参号機ですか?充電用電池BOXが華麗に変身してます。
 ps:ポケット形4号機も最近完成しました。

Sdim08003                    こちらはLEDライトに改造したもの。

Img_14243Img_14313  100均キャンドゥ店で入手できるCONCEPTEYES製のUSB端子付き充電用電池BOXは、単三形電池を2本搭載できるケースサイズに小さな多目的組み込みスペースを伴った、改造にうってつけの頑丈2mm厚なABS製ケースです。
 いつかLEDライトに改造しようと思って持て余していたモノだったんですけど、ここ最近溺れている影響でDSPラジオになってしまいました!!

[デザインについて]
 ケースサイドへ同調と音量のダイヤル形ボリュームを備え、手で持った時にちょうど親指と人差し指の腹でグリグリ回せる位置にして操作性を確保しています。

[受信バンドについて]
 受信バンドは522~1620kHz日本仕様AM(9kHzステップ)とワイドFM対応(100kHzステップ)76~108MHzの二つに絞り、長波やTV音声受信機能は省いています。

[音声出力について]
 AKC6952の4番ピンで音声出力の同相/逆相を設定できます。今回はGNDに落としてステレオLR同相出力にしているので、片ch反転アンプや特殊逆相逆接イヤフォンを使わずとも一般市販品のイヤフォンをそのまま使えます。

[ボタン操作に付いて]
 AM/FMバンド選択と電源ON/OFFはスライドスイッチを使うのが一般的ですけど、操作性を高めるためボタン選択式にしてタクトスイッチを仕込んであります。

[インジケーターについて]
 φ1mm径の光ファイバーを使った導光式インジケーターにより、動作状況がクッキリと点で光ってくれるので視認性は抜群です。

Img_14263 これは実際にFMステレオ放送を受信して同調している様子。インジケーターはφ1mmの光ファイバーを使ってチップ赤LEDの光を化粧板パネル表面まで導いたもの。
 今回は電源電圧が単3形2本直列の3V系なので青や白は使えず赤や黄色、緑を使わねばなりません。最初LEDは黄色を使っていたのですが度重なる作り直しで在庫を全て潰してしまい、手持ちの余剰品で妥協した結果の赤です。

Img_14323 一応は完成しているんですけど、まだFM受信用のRFアンプを搭載しようか迷っているのでケースは接着していません(後日、搭載しました。20170726報告)。今回のプラケースは一度接着するとバラせなくなるのでまだ仮テープ止めな状態に留めています。なので今の内に最終版の内部を晒しておきます。

Img_14353Img_14403 AKC6952切手サイズDSPラジオモジュールへの配線は結局今回もグチャグチャになって酷い有り様です。今後、FM受信用RFアンプを搭載する時にやり直せばいいかなと思ってこのままでしばらく使い勝手を試してみます。

 仕上げている最中に最も気になっていたのはバーアンテナの取付け位置の問題。最初に組み上がった状態ではAMバンド全域に「サー」というホワイトノイズが強く乗っていて放送信号が埋もれてしまっていました。
 これはバーアンテナがモジュールや電池に近すぎると内部デジタル処理信号を拾ってしまう現象で数cm距離をとって設置すれば改善出来るんですが、今回はどこにもそんな隙間はない。こりゃ失敗作かと諦めかけたものの、ノイズならシールドすれば何とかなるんじゃない?と思って銅箔敷いてみたら可成りマシになったから写真の様に分厚い銅板を入れてある訳です。
 バーアンテナに金属近づけすぎると受信感度下がるかと思ったけれど全然大丈夫でしたので今回のピンチは何とかなって助かりました。

Akc6952_circuit 今回搭載したDSPラジオモジュールの回路図で、基本的にこの部品定数で動作しています。音声出力に入っているカップリングコンデンサーは書いてある47μFではなくて100μFにしているのと、電源スイッチにはマイコン制御形のものを入れているのが違う点です。
 FMアンテナについてもちょっと違っていて、イヤフォンコードをアンテナ兼用とするためのフェライトビーズを使った高周波分離回路を付けています。

Miniakc6952 ポケット形の壱号機でも使ったAKC6952使用の切手サイズDSPラジオモジュールです。今回の参号機で在庫を使ってしまったので、弐号機を組み立てる時にはこのモジュールを先に作らねばならなくなりました。

 


  

これ以降は完成までの計画立案と実際の製作経過などをを時系列で書いてます、ご参考まで。

~2017年6月26日(計画開始、ドローソフトで確認)~~~~~~~~~~~

Box_for_dsp_radio_lr6 参号機でDSPラジオを詰め込むプラケースは、100均系キャンドゥ店で販売されている【USBポート付き充電用電池BOX】。改造報告No.15でLEDライト改造を施そうとして結局は放置したままになってますけど、どうやら先にラジオに化けそうな気配であります。

 DSPラジオを詰め込めるスペースは可成り狭く、バーアンテナのPA-63Rでさえ無加工では入りません。内寸幅は29mmしかなく30mmのものはギリギリ入らないので、干渉部分を1mmほど削り込むと漸くバーアンテナは入ってくれそうです。ケース厚みは2mmあるので多少削っても強度が下がることはないでしょう。

 音量調整および選局用ダイヤル形VRは厚み2.5mmのものを最初考えていたので、わざわざ先日にお高い専用基板付きのを買ってきたものの、パーツ配置設計を再検討したら別にそれじゃなくても良くなって在庫の手持ち3.5mm厚タイプでも大丈夫と判った途端、ガックリきちゃいました、あ~もうヤダヤダ.....。

 元々のUSBコネクターが顔を覗かせている開口部は、別なプラ板で覆ってからでないとφ3.5mm4極ジャックやバンド選択用タクトスイッチを上手く組み込めないので、それがちょっと苦労するところかも。

PS:最初の設計ではバーアンテナに定番なPA-63Rを使おうと考えていましたが、ケース内に色々と
   詰め込める余裕がなくなって加工が大変になるはずと予想、すぐにバーアンテナの再選定を行い、
   薄型なタイプに切り替えました。結果、最終版ではそれでも可成りきむくて大変だったんですけど。

~2017年6月28日の追記分(バーアンテナ再考)~~~~~~~~~~~

Box_for_dsp_radio_lr6_2 いつも重宝しているバーアンテナPA-63Rの代わりに、aitendoで出ている全長は同じ30mmで平べったいのを使った場合のパーツ配置を再考してみた。これで少しは組み込みも楽になるっぽい。あとダイヤル形VRの顔を出す角穴を加工するのがとても大変なので、少しでも楽にするためケースの殻割継ぎ目部分に持ってくる案を考えた。こうすればロの字形の角穴を”掘る”のではなく、コの字形の溝を”刻む”だけで済むから大いに助かるはず。
 フリスク形の時は狭い角穴を開けるのに往生したけれど、据え置き形ポケット形ではこの手法を採用して随分と楽だったからね。

PS:最終版が完成するまで、この計画図が随分と役に立ちました。各部寸法をきっちりと出してあるので
   加工精度や各パーツの配置でイレギュラーが生じても、全体のバランスを崩さずに微調整できるから。
   このイメージ図を最初に苦労してでも作っておけば、後々で楽に進められることを痛感しました。

~2017年6月29日の追記分(ケース加工スタート)~~~~~~~~~~

Batterybox_mod2 ここからは展開図を元にしたケース加工を追いかけていきます。元々USB端子が顔を覗かせていた開口面は大胆にくり抜き、フリスクブラックの空きケースより削り出した化粧板を後から嵌め込んで接着します。厚み1mmのABS樹脂だと強度不足なので2枚重ねて2mm厚にしてから、AM選択、FM選択、電源の各タクトスイッチと音声出力ジャック用の丸穴を開けました。

~2017年6月30日の追記分(ジャックとスイッチの取付け)~~~~~~~~~~

Img_14092 先日加工が終った化粧板パネルへ音声出力用φ3.5ジャックと各タクトスイッチとを取り付けました。瞬間接着剤を流し込む際、スイッチ固着による失敗を何としても避けたかったので可成り時間を費やしました。

 昨日の写真と印象がちょっと違うのは、化粧板の取付け方が180度クルッと回っているからですね。設計とは反対の位置になっている訳ですが、最終的には電池BOXのフタ面を裏にするつもりでいるので、見た目の安定感を考えてのことです。

~2017年7月1日の追記分(ダイヤル形VRとバーアンテナの取付け)~~~~~~~~~

Img_14143 音量と選局用のダイヤル形VRを取付けて位置合わせを行った後、ケース表面へ頭を出す箇所のコの字形カット加工を済ませました。長さ30mmの平形バーアンテナは、ケース内寸29mmのところを1mmほど削り込めば写真の様にスッポリ納まります。

 ダイヤル形VR用の窓を開けるのに狭くて細長い角穴を綺麗に穿つのは大変ですから、写真のようにケース殻割り組み合い部分を利用してコの字形カットする方法を取れば、加工しやすいばかりでなく精度も保てて綺麗に仕上げられますね。

~2017年7月2日の追記分(メインモジュールとインジケータLED取付け)~~~~~~~

Img_14202 切手サイズにまで小型化したAKC6952使用のDSPラジオモジュールを組み込みます。あとは、地獄の配線接続を地道に忍耐強く続けるだけです。

PS:最終版ではタクトスイッチの配線をやり直しています。上図の根元から切断しているスイッチの端子を
   復活して利用するべく、カッターで削り出し何とか無理やりハンダ付けしてリカバリーしました。

Img_14172 化粧板パネルの各タクトスイッチ上部にφ0.5mm光ファイバー導光によるインジケーターを取り付けました。ポケット形で培った技術をここでも利用します。

PS:最終版ではインジケーターの導光用の光ファイバー径をφ0.5からφ1mmにアップしました。
   ケース内に全然余裕がなくなって、背面チップLEDとの位置合わせが困難を極めたからです。
   径を増したことで軸線が多少ずれても光量を稼ぐことができたので助かりました。

  

Img_14192 光ファイバー導光元には1608サイズの黄色チップLEDを取り付けます。写真ではまだ位置決めを行っている段階なので仮止めな状態です。流石に電源が1.5V×2直列な3V系だと白色LEDが使えないので、黒い筐体でも目立つ様に黄色を選んでおきました。

 ここまでで、一応モジュールの受信動作確認をしてみてOKでしたのでホッと一息ついておりますが、依然として配線だらけで見苦しいのを何とかしたいです。

PS:最終版では結局この方式でインジケーターLEDを作り直してます。ただし配線は比較的に嵩張る
   ラッピングワイヤーの代わりに極細ポリウレタン線で取り回してます。そして度重なる作り直しで
   黄色の在庫を潰してしまい、最終的には残っている赤で妥協せざるを得ませんでした。   

~2017年7月3日の追記分(インジケータ作り直しと電源制御モジュール作製)~~~~

Img_14212 グチャグチャしてて嫌な感じがしたインジケータLEDを作り直しました。チップLEDを基板に取り付けて配線本数を必要最小限に絞り、光ファイバーとの位置合わせを確認した後にマジックハンダ(ハックルー)で固定してます。仕上がりが気に入らなかったらやり直しが効くので瞬間接着剤は使いませんでした。

PS:最終版では再度インジケーターLED部分を作り直しました。基板取付けやラッピングワイヤーを
   やめて1608形LEDへ直接に極細ポリウレタン線をハンダ付けし省スペース化を図らねば色々と
   詰め込めなくなったからです。見た目が綺麗なのは良いですけど意外と嵩張るんですよね、これ。

Img_14222 3×10mmに納まっているモジュールは、化粧板パネルに設けたタクトスイッチでDSPラジオの電源をON/OFF出来るようにするためのもの。これの出所はLEDミニタッチライトで、LEDの点灯を電源制御しているマイコンチップをまるっと転用したものです。

~2017年7月26日の追記分(FM受信感度アップ用の高周波増幅モジュールを追加搭載)~

Img_14623 FM受信感度アップ用にこちらで紹介している高周波増幅モジュールを追加装備しました。もはや詰め込める場所が限られていて、こんな場所に張り付く形になってしまいました。これで漸く完成ということになり今まで仮テープ止めだった外装カバーを接着固定したら、文字通りポケットに突っ込みアウトドアで使えるようになります。

※改造や製造は各人の判断にて行い、それによって生じる責任を負うこともお忘れなく。

2017年6月16日 (金曜日)

ポケットDSPラジオの製作No.2(2017/6/17:計画中+単3電池版の追記)

 ポケットDSPラジオ初号機が完成度高くて可成り使える逸品だったことから、早くも第二弾を計画しています。ですが、先にポケット形の参号機が完成してしまいました。

Tw428b_for_dsp_radio 弐号機で組み込むプラケースはタカチ製のTW4-2-8B、横40mm、縦80mm、厚み20mmのもので、先日バラして解析したYAZAWA製DSPラジオRD12BKと比較し、縦横は同寸で厚みが4mmほど大きいだけ。

 このケースに入る角形リチウムイオン電池を探していたら、第70呟でバラしたものがピッタリ3枚重ねて収納できることに気付いた。1150mAhの容量を持つセルを3枚並列接続して3450mAhの組電池を構成、これなら連続で90時間くらい鳴らせるものが出来るはず。

 ポケットDSPラジオ初号機で、バンド選択をタクトスイッチ式にしたものが操作性に優れていることも判ったから今回もそれでいくとして、唯一気になったのは電源ON/OFFをステレオプラグの抜き差し方式にしたこと。敢えてスイッチを設けないシンプルさは良かったけれど、次第に飽きてきて面倒くさくなってしまった。だからここへLEDミニタッチライトに内蔵されている米粒マイコン制御の電源コントロールスイッチを組み込む予定でおり、もう一つ増えて計3個のタクトスイッチが整然と並ぶデザインとなる。

~2016年6月17日追記分:単3形電池搭載バージョン~~~~~~~~~~~~~~~

 ふと思って、リチウムイオン電池の代わりに単3形電池を突っ込んでみたら綺麗に2本入った。単4形だと3本なら余裕で入るけど4本は無理っぽい。入手が難しいリチウムイオン電池を使わず、何処でも手に入る単3形や単4形を使える様に設計し直してもいいかな。Tw428b_for_dsp_radio_lr6 ケース四隅のうち二か所にある蓋留用ボスは、リチウムイオン電池を使った時に除去しなければならないけれど、単3形を使った場合では有効に利用できる。そのためφ3.5ステレオジャックとタクトスイッチ3個のデザインをバランスの良い均等配置にしたら意外とカツカツになってしまった。

 消費電流を38mAとして、単3形だと2本直列で2.4V2700mAhのニッケル水素電池なら70時間弱、単4形を3本直列で3.6V1000mAhなタイプなら放電末期まで使い切れて26時間鳴らせるじゃない。

2017年6月 2日 (金曜日)

ポケットDSPラジオの製作No.1(2017/7/20:RFアンプ追加装備)

 30時間鳴る「フリスクDSPラジオ」100時間鳴る「据え置き形DSPラジオ」が実用的だったことで新たにポータブル形を計画しておりましたが、それを完成させる前に一回り小さなポケット形を作り上げてしまいました。寸法はフリスク120よりも一回り大きな、横45mm、縦90mm、厚み12mmのポケットサイズで、連続40時間は鳴ってくれる実用品です。
 さらにこの後継としてポケット形の参号機とか
ポケット形4号機も完成してます。また、据え置き形弐号機は24日間も鳴る?

Sdim07421  島村卯月「プロデューサーさん、宣伝のお仕事に使う『ポケットDSPラジオ』ってどこですか?」
 本田未央「ちょ、しまむー!今のっかってるヤツだよ!」
 島村卯月「ふぇ、ご、ごめんなさ~い! これだったんですか、マットかと思っちゃいました...。」
   武内P「.....いい笑顔です。」

Sdim07502 シルフィー02インターセプター「これメンテ台にちょうどイイ大きさ。貰ってくけど構わないよね。」
 クロヤマネ子@ヤマネ製作所「.....またですか。」

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Img_13263_2Img_13283_2Img_13343

  写真は三方向からの眺め。右手でスマホの様に持った時、親指の腹に同調ダイヤルが、人差し指の先にボリュームダイヤルが来るような位置にデザイン。その他の操作系は上面に集めてあり、ステレオプラグを刺すと電源ONとなる4極ジャック、同調LED、FMモードボタン、FMモードLED、AMモードLED、AMモードボタンを等間隔で配置。

Img_13393 この写真はステレオイヤフォンを差し込んだ電源ON状態で、FMモードLEDと同調LEDとが光っている様子。光源には白色チップLEDを用い、φ0.5mm光ファイバーでパネル表面まで導光。モードボタンはタクトスイッチで、飛び出し高さを確実に押せるギリギリまで抑制。見た目シンプルなスッキリ感を重視したかったので、賑やかになり過ぎる銘板は不使用。

Img_13493 上図写真は電源ONの状態で、AMモードLEDと同調LEDの点灯している様子。ケース内部の7割は電源のリチウムイオン電池で占められており、残り3割のスペースでDSPラジオ回路を組み込まねばならず配線作業は非常に難航。切手サイズに小型化したAKC6952モジュールから10本以上も配線を引き出す作業は至難の業。外観はあんなにスッキリしているが、中身はグチャグチャな事になっているという有り様。
 写真では電池右端になっているケース底部分へ内蔵リチウムイオン電池の充電用端子を設置。例のごとく、ICソケットの丸ピンから2本分を枠も含めて切り出してから接着固定。
 なお、内蔵リチウムイオン電池の容量は1500mAhのものを搭載しており、DSPラジオ受信時の消費電流が35mAなら40時間ちょっとは連続で鳴り続けてくれるものと推測。フリスクDSPラジオがあの大きさで30時間ちょっと鳴るのに比べれば僅差?

Img_13523 モードLEDや同調LEDの表示は1608サイズの白色チップ形にφ0.5mmの光ファイバーを直付けしてケース表面まで導光。表から見ても光る箇所が何処か判らないのがミソで、光って初めてそこが光るのか!というギミックを仕込。
 AMモードLEDが点灯している時、すぐ隣のFMモードLEDがうっすら光っている様に見えるのは漏れた光を導光しているからで、現在の受信モードがどちらに切り替わっているかを位置関係で理解できるのは予想外の効果。勿論その反対でFMモードLEDが点灯している時はAMモードLEDがうっすらと点いている様に視認。
 モードLEDは受信時に必ずどちらかが光っているものなので、消灯した時は電池が消耗して2.7V以下まで落ちた証拠であり充電時期を判断可能。DSPモジュール自体は2Vまで動作するのでLEDが付かなくてもしばらくは鳴るけれど、リチウムイオン電池は過放電させると寿命が縮むので留意。

~2017年7月20日のFM受信感度アップ用高周波増幅モジュール追加実装~~~

 一般市販品と比較してFM受信感度が低かったので、FM受信用高周波増幅モジュールの製作のページに記載した高周波増幅モジュールを追加実装することにしました。 Img_14573 一度完成させてからと言うもの、今更ここへあれこれと手を入れるのは億劫で仕方ありません。なのでリチウムイオン電池の設置スペースにある隙間を利用し、配線を長々と引き回して上図写真の様に妥協しました。

 結果、コンクリートに囲まれた室内ではFMヨコハマがノイズに埋もれてしまって同調しませんでしたけれど、この高周波増幅モジュールを追加したらノイズの中からポンと浮かび上がって同調する様になりましたので、明らかに効果はありました。

~2017年6月2日以前の設計及び配線前状況~~~~~~~~~~~~~~~~

Img_13242 各パーツの配置が決まり、ボリュームが頭を出す箇所のケース加工を済ませ、後はややこしい配線をやっつける段階に。中央の基板は切手サイズにまで小型化したAKC6952使用のDSPラジオモジュールです。Akc6952_circuit 上記の回路図は、aitendoから発売のAKIT-M6952S(V2)にアレンジを加えたもので、ポータブル形の製作計画ページに記載したものを転載。

 

Miniakc6952 この切手サイズモジュールは、TSSOP28⇔SOP28変換基板を使ってアレンジ回路を組み立てたものです。今回のポケットDSPラジオにも同じ構成で使います。

Photo_2 イヤフォンコードをFMアンテナ兼用にするので、フリスクDSPラジオで使った上図の高周波分離回路を挿入します。音声出力用ジャックにφ3.5mmの4極タイプを用いることで、3極のステレオプラグを差し込んだ時に電源がONになる仕組みにしてます。

 ポケットDSPラジオを組み込むケースにタカチ製のCS90N-Bを採用しました。縦90mm×横45mm×厚み12mmの極薄なケースに入る最大厚みは板厚を差し引いて8.3mmまでです。第94呟でバラした6.5mm厚の角型リチウムイオン電池が上手く納まってくれたので、トントン拍子に製作が進みました。

 

※製造は各人の判断にて行い、それによって生じる責任を負うこともお忘れなく。

2017年4月 4日 (火曜日)

ポータブルDSPラジオの製作No.1(2017/6/20:バッテリー選定再考)

 連続稼働30時間のフリスクDSPラジオ100時間鳴る据え置き形DSPラジオが結構使える実用品と判ったので、この中間に位置するポータブル形を作ってみたくなってアイデアを練っておりました。頭の中の完成イメージが固まってきたので計画を本格的に立ち上げます。

 とか言っておきながら、先にこれを一回り小さくしたポケット形完成させてしまいました!! さらに、ポケット形の第三弾も出来てるとか?

Akc6952_circuit この回路図は、aitendoで発売されているAKIT-M6952S(V2)の回路をベースに若干のアレンジを加えたもの。一度仮配線で組んでみて正常動作するのを確かめてあります。以下にポイントを列記しておきますのでご参考のこと。
 基本的にAM(0.522~1.62MHz、9kHzステップ)とFM(76~108MHz)の2バンドのみの受信に絞って設定を簡略化、TV音声やLW受信機能は割愛しました。音声出力はLR同相設定としFMステレオ放送受信時に立体音が楽しめる2スピーカー対応です。

イ)16番ピン(Band-FM)の処理
  このピンは、電圧レベル18を示す10又は20番ピンのV-Batに繋ぐとFM帯76~108MHz
 受信にセットされます。
ロ)15番ピン(Band-AM)の処理
  このピンは、電圧レベル17を示す14番ピンのVref-Pに繋ぐとAM帯0.522~1.62MHz
 受信で9kHzステップ(日本仕様)にセットされます。
ハ)6番ピン(AM-LED)の処理
  このピンは、LEDとタクトスイッチとを並列に入れてGNDへ落とします。
 AM受信時にはこのLEDが点灯し、タクトスイッチを押すとFM受信へ切り替わります。
 なお、内蔵アンプの増幅率を設定する15kΩの抵抗は入れません。
ニ)5番ピン(FM-LED)の処理
  このピンは、LEDとタクトスイッチとを並列に入れてGNDへ落とします。
 FM受信時にはこのLEDが点灯し、タクトスイッチを押すとAM受信へ切り替わります。
 なお、内蔵アンプの増幅率を設定する15kΩの抵抗はこちらも必要ありません。  
ホ)4番ピン(Out-Phase)の処理
  このピンは、GND接地の場合にLR音声が同相で出力されます。
ヘ)11、13番ピン(L-out,R-out)の処理
  47μFのカップリングコンデンサーを噛ませてからスピーカーやイヤフォンに繋ぎます。
 うるさいくらい鳴ってくれるから外付けAFアンプは要りません。

Miniakc6952 上図はちょびっとだけアレンジした回路に基づき、TSSOP28⇔SOP28変換基板を使ってモジュールに組み立てたもの。写真上では写っていませんけど、メインチップのAKC6952はTSSPO28パターンのある裏面に張り付いています。配線や各チップ部品はこちらのSOP28パターン側で行いますから作り込むのにそれほど苦労しません。クリスタルの下に位置する47μF以外は全て1608サイズのチップ品を使っており、各ランド間に上手く納まってくれるから助かります。

 さて、今回のDSPラジオを組み込むケースはタカチ製のCS115N-Bで、寸法は縦115mm×横63mm×厚み12mmの極薄なスマホ形。中に入れることのできる厚みは板厚を差し引いて8.3mmとこれまた極薄。従って電池にシリンダー形の単3形や単4形は使えず、5~6mm厚の角型リチウムイオン電池を搭載する予定。稼働時間を極力優先して大容量なタイプを積む関係で、ケースの半分以上を電池が占めることになります。

Portable_dsp_radio 取り敢えずドロー系ソフトでシミュレーションしてみた結果・・・・・、なんとか行けそうな気がしてきました。

Img_11701 そしてシミュレーション通りに部品を配置してみますと・・・・・、これなら加工に入っても大丈夫そうです。

~2017年6月20日(バッテリー選定の再考)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 当初計画していた段階では、搭載するバッテリーに1セルで容量2700mAhのものを予定していましたけれど、それよりも空間利用率を高く出来るバッテリーが見つかりました。厚み4mmで容量1700mAhな単セルを2枚並列にし、合計8mm厚で3400mAhな組電池として搭載できる見込みが立ったのです。CS115N-Bのケースへ詰め込める最大厚みは8.3mmなので、この組電池ならピッタリサイズです。

Portable_dsp_radio_2

2017年3月15日 (水曜日)

据え置き形DSPラジオの製作No.1(2017/3/19:ロッドアンテナ追加)

 30時間連続稼働なフリスクDSPラジオが結構使えるアイテムと判ったので、今度は据え置き形で連続100時間ぐらい鳴るタイプを作ってみたくなったのです。稼働時間を長くするにはそれ相応の電池を積む必要があり、今回3.7V1150mAh角型リチウムイオン電池を4枚ほど効率よく詰み込める面白いケースを見つけてから一気に製作が進みました。

 参考までに、ポケット形①ポケット形③ポケット形④も作ってます。なんと据え置き形DSPラジオの製作No.2も完成。

 連続稼働時間100時間を誇る実用的な【据え置き形DSPラジオ】の完成です。

Img_11472 FM受信用に4段ロッドアンテナを装備しました。aitendo製の短縮時200mm、伸長時600mmなシロモノをケース横幅にピッタシ合わせて細工、短縮時130mm、伸長時340mmにしたものを装着しています。アンテナ台座が360度回転タイプなのでグルグルとあちこち好きな方向に変えることが出来ます。

Img_11572 アンテナ台座の反対側へ短縮時に格納できるホルダーを形成してあります。ここへ先端を引っ掛けてロックするとアンテナ自体が把手を兼ねる形となり、掴んで手軽に持ち運べます。昔のラジカセみたいなスタイルになったかな?

Img_11552 このアンテナホルダーは、毎度お馴染みなフリスクブラックの空きケースから削り出したもの。板厚が1mmしかないので角部分を利用して強度を保てる様にしたのがミソです。

~2017年3月16日までの状態~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

Img_11282 タカチ製プラスチックケースSW-130は長さ130mm、幅40mm、厚み25mmと細長い形をしており、両端へ上手くスピーカーを配置すればFM受信ステレオ時の臨場感を損なうこともなかろうと考えての製作です。ちなみにLRスピーカーの間隔は10cmを確保してます。

Img_11322 音量と同調の調整ボリュームはφ16mmのダイヤル式を天面へ、電源とバンド切替のスライドスイッチはインジケーターLEDとともに正面へ配してあります。まだ銘板のないスッピンなので、この後に綺麗なシールでも張りたいところです。
 白くて小さいインジケーターは
白色チップLEDに直付けしたφ1mmの光ファイバー先端をパネル表面へ導いたものであり、フリスクDSPラジオの製作でも使ったテクニックで仕上がりがスッキリします。Nゲージのヘッドライト改造用に作っておいたものを流用したので自動的に白LEDになったというのが真相だけど。

Img_11402 では中身を見ていきましょうか。殻を割るとボディの半分以上が電源の角形リチウムイオン電池で占められており、端の方へバーアンテナのPA-63Rを追いやってますが、この取付け位置に関しては苦労しました。というのも電池付近に持ってくると強烈なノイズを拾って受信感度が著しく下がる現象をフリスクDSPラジオ製作時に経験していましたから、写真に示す位置に持ってきて漸くノイズの影響が無くなった時は正直ホッとしましたね。
 ただ取付け方向に問題があって、AM受信時はバーアンテナを横に寝かせるような位置、すなわちスイッチ&スピーカーパネル面が天に向く位置でないと上手く電波をとらえることが出来なく、AMの時だけDSPラジオを寝かせる様な置き方にせねばなりません。この時スピーカーは天を向いてしまいますが、AM放送はモノラルなので別にLRのスピーカーが何処を向いていても構いません。なおFM受信時はロッドアンテナを使うので普通にちょこんと置いて使えます。

Img_11362 連続稼働時間を優先する設計なため、詰め込む角型リチウムイオン電池の形状に合わせてケースを選んでます。以前に書いたリチウムイオン電池パックの分解記事で取り出した横幅33mmの3.7V1150mAhの単セル内幅35mmのSW-130プラスチックケースへ4枚突っ込み、それぞれを並列接続して組電池としました。1150mAh×4並列=4600mAhな容量なら、仮にスピーカーをガンガン鳴らして消費電流が40mA流れていたとしても単純に100時間は大丈夫だと考えているのですが果たして・・・。

【使ったパーツ情報とコメント】

イ)DSPラジオモジュール、AKIT-M6952S(V2)、¥500(税抜)、1枚

  ※M6952よりも基板が小さく、組み込み先のスペースに余裕ができる。

ロ)ダイヤル式ボリューム、φ16mm、ダイヤル厚2mm、50kΩ2連、¥50(税抜)、2個

  ※なるべく径の大きなダイヤルの方が微調整しやすくて同調時のシビアさが軽減される。

ハ)スピーカー、8Ω2W、ESW2035L21-06、¥200(税抜)、2個

  ※インピーダンス8Ωで耐入力2W、さらにこの小ささ(20mm×35mm×8mm)がイイ。

ニ)スイッチ、SS12D10G3.5-B、¥30(税抜)、3個

  ※ボール入りのスライドスイッチなので、パチって跳ね返る感じがとてもスバラシイ。

ホ)リチウムイオン電池、サンヨー製VF553450Z、3.7V1150mAh、中古、4枚

  ※手持ちの中から34mm×55mm×5mmな大きさで容量の大きなモノを選んだ結果。

ヘ)インジケーター用LED、白色チップ1608形、価格?、3個

  ※インジケーターって言ったら大概は赤、黄、緑なんだろうけど、意外に白は目立つ。

ト)インジケーター用光ファイバー、φ1mm、長さ5mm、価格?、3本

  ※LEDダイに近いところから導光しているので光が集中してとてもクッキリ見える。

チ)AMバーアンテナ、アイコー電子製PA-63R、¥380(税抜)、1本

  ※ほかにaitendoオリジナルな各種と比べてみたけれど、結局これが一番イカスんだよね。

リ)プラスチックケース、タカチ製SW-130、¥226(税込)、1箱

  ※これを店頭で見た時に今回の出来上がり想像図がパッとヒラメイタからさぁ大変。

ヌ)受信バンド選択用抵抗、1/6W、22kΩ、30kΩ、130kΩ、各¥5(税込)、各1本づつ

  ※敢えてチップ抵抗で組まなくても1/6Wクラスの大きさで十分だからね。

ル)多段ロッドアンテナ、FM受信用、φ6mm、長さ20~60cm、方向360度、¥395(税抜)、1本

  ※FM受信安定化の為。短縮時の長さをケース横幅の130mmとなる様に細工する。

【今後追加するパーツ情報とコメント】

ヲ)リチウムイオン電池用充電管理モジュール、型番?、価格?、1枚

  ※いずれ充電する時期が来るだろうからそれまでになんとか組んでおきたい。

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