第103呟【SMDプロトタイピング基板を再生する】(2017/10/20)
SMDプロトタイピング基板を使って試作する機会が増え、作り直しの時に基板を再生する技術が必要になってきました。細かいランドのハンダをコテ先で極力取り除くには限界があり、ドーム状にハンダが残ったランドにSMDパーツを載せる際、水平に配置出来ない不具合に悩んでおりました。
ハンダを上手く除去する一般的な方法としては、バネ駆動式バッキュームポンプとか、吸い取り用の銅網線を使うのが常套ですけど、それよりももっと手軽にやれる方法を検討しました。
フラックスを効かせてランドのハンダを極力取り除いた状態。各ランドにハンダが残っていて、そのままSMDパーツを載せると水平に置けない状況。
各ランドのハンダ残渣がカマボコ状に膨らんでいるため、そこへSMDパーツを載せると水平に置けないばかりか、少し浮いた状態で取り付けねばならず不安定このうえない。
そしてこれが各ランドのハンダ残渣を上手く綺麗に取り除く方法。写真は、各ランドのハンダを溶かして緩めた直後に綿棒で素早く拭う方法のイメージ。実際に動画でもあれば判りやすいんだけれど、当方には撮影スキルが無くて...。
で、これがすべてのカマボコ状ハンダ残渣を取り除いたもの。各ランドはフラットになっているからSMDパーツを水平に置けるし、取付け後に浮いた状態となることもない。
横から見てみるとカマボコ状ハンダ残渣は綺麗に除去出来ており、これなら新品の基板みたくSMDパーツを気兼ねなく配置できる。ここまで綺麗に除去できる他の方法があるとすれば、プリント基板製造処理薬品のハンダ剥離剤ぐらいかも。
※再生処理は各人の判断にて行い、それによって生じる責任を負うこともお忘れなきよう。
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