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2016年7月31日 (日曜日)

ichigojam、8品目。「ラッチングリレー駆動回路の検討」

『ichigojam』でラッチングリレーを上手く使いたいと思ったので。

Img_07732_2              02INTERCEPTOR「ちょっと、こんなに沢山仕入れちゃって!どうするの?」
                          (怒られました!)

 ichigojamのI/Oピンを使ってラッチングリレーを駆動してみたくなり、専用のドライバーモジュールを検討してみたので報告です。秋月電子通商秋葉原店の店頭扱い限定品で、超小型な富士通製ラッチングリレー(FTR-B3GB4.5Z 2極2A2C接点)10個入り¥300を手に入れてみたものの、その使い方が特殊すぎて一筋縄では行かずお蔵入りになりかけたけれど大丈夫だった?

Img_07521Img_07591 1巻線ラッチングリレーの取り扱い方法についてはネット上に詳しい説明ありますんで省略しますけど、要は一旦切り替えた接点を再び元へ戻すには今まで掛けていたコイルへの通電極性を逆にする必要があるのですね、でもそれってモータードライバーで使う様なHブリッジが要るんでないの?と思った訳。メーカー専用ドライバーチップでは確かにHブリッジを内蔵したものが出ていて、そんなことしなければ使えないリレーだから売れなくて安売りしてたのかも。

 それで挫けずにもうすこし調べてみると、オムロンさんのサイトで小っちゃく説明されてたラッチングリレーの駆動方法が、もの凄くクールでイカす回路だったから、回路定数を決める実験してみて上手く使えることが判った時には思わず後頭部から背筋に電気走ったっぽい!

_2 上図はオムロンさんのサイトに載っていた応用回路で不明だった部品定数を実験により確定し、I/Oポートの出力電圧が3.3Vしか出せないichigojamでも駆動できる様にバッファを追加したもの。本来、ラッチングリレーのFTR-B3GB4.5Zは3.3Vあれば駆動できるんだけれど、回路上に逆流防止用ダイオードが二つも入ってるから電圧降下あって4V以上掛けないと反応しない。でもichigojamには5Vを入力する回路が組んであるからそこから電源を分けてもらい、3.3VのデジタルOUT出力からTR1を駆動することで、それ以降のオムロン本来の回路を無事に動かすことが出来た!

 ところでオムロンのそんな駆動回路が、どれほどクールでナイスでスマートなのか、

 イ) シグナル入力HでTR1がONするとコレクタがグラウンドに落ちる。
 ロ) +5V電源はSBDを通ってコンデンサを充電しながらコイルを通電し接点が切り替わる。
 ハ) すぐ満充電で電流は一瞬しか流れないがラッチング動作すればそれ以上必要ない。
 ニ) コンデンサに電荷溜まってもシグナル入力HならTR2のベースはGND電位を維持。
 ホ) シグナル入力が切れると1kΩを通してコンデンサが放電しTR2のベース電位を上げる。
 ヘ) TR2がONするとコンデンサの電荷がコレクタから引き込まれてエミッタへ流れ出す。
 ト) コイルへは先程と反対向きに電流が流れるから再ラッチング動作して接点が戻る。
 チ) 再びシグナル入力がHになればコンデンサへの瞬間的な充電電流だけでラッチング完了。
 リ) そしてシグナル入力が無くなればコンデンサの瞬間的な放電電流だけで再ラッチング完了。

 ということで、ラッチングリレーの接点切り替えには瞬間的な通電しか必要ない点をことのほか上手く利用した見事な回路なのです!

Photo_2 オムロンさんの駆動回路をチップ部品だけで構成してみたのが上図。基板使わず空中配線で仕上げてあるから、配線引き出す時にちょっとでもハンダ加熱間違えると一瞬でバラバラになっちゃうシロモノで。

Img_07551

Img_07571 イメージ図を元に実際組んでみたのが上図。102と103のチップ抵抗取付け面が表裏反対になっていますけど見た目の問題だけで動作には支障ありません。およそ5mm角の大きさに収まってしまうようなモジュールですけど、このあと接着剤などで樹脂埋めしてバラけるのを防いだら取り扱いも楽になるかな。

Img_07581 モジュールもかなり小さいですけどラッチングリレー自体も幅8mm×長さ11mm×高さ6mmともの凄く小さくて色々なものに組み込めそうで期待大です。

Img_07612_2             04SCOUT「このモジュール、何?怪しくて使えないじゃない・・・」
                    (警戒されました!)

 写真に上手く納まる様、引き出した配線をクルクルと丸めておいたのが意図に反して怪しまれてしまいました。

 このラッチングリレー駆動回路の応用第一弾が発表です。
 ⇒ フリスク鉄道模型用PWMパワーパックの製作No.2(2016/10/11完成)Img_08481

※製造・応用は各人の意思で行い、それによって生ずる責任を負うこともお忘れなく。

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コメント

今回は最初から「デスクトップアーミー」登場でほっこりしています。

> オムロンさんのサイトで小っちゃく説明されてたラッチングリレーの駆動方法

そんな「ちっちゃな」説明に目を付けて実用化してしまうところがクロヤマネ子さんの凄いところですね。

これほど小さくて接点容量が最大2Aなら、筐体に余裕があるLEDライトの回路へ何とかして応用できないかと気になるところです。


私の方は、
「ichigojam、7品目。ウルトラスモール化【yama-ichigo】改二の完成」」にコメントを入れたグリオナの「ミニパワーランタン」のライト部分へAmazonで190円で購入した焦電センサー基板(24x32mm)を入れたいと模索中です。洗濯機置き場が薄暗いので近づくと自動点灯させたいからです。

非常にギリギリですが四隅にある16V47μF電解コンをSMDに変更して基板の角を切り落とし、ピン端子を除去、半固定抵抗器の向きを変更すれば取り付け可能なところまで来ました。半固定抵抗器の向きを変えることで外部から感度調整及びOFFまでの時間調整可能というオマケが出来ました。
あとは実行するのみです。SMD型LEDの電流制限はAMC7135を使い現状の半分に減らします。

又、
「記録ス、二〇一六〇七二二」にコメントした2500円のオシロスコープDSO138完成品(7/27注文)は中国発送なのでまだまだ届きませんが、いろいろWEBで調査して楽しんでいます。
クロヤマネ子さんが以前検討した機種と比べて帯域幅や機能は劣りますが、液晶が白黒STNからカラーTFTに変わり解像度も数倍精細化しており、[OK]ボタン長押しすれば測定周波数や各種電圧など同時表示したままで波形を確認できるのは凄いと思います。
参考: http://webnucky.blog.fc2.com/blog-entry-71.html
帯域幅が狭くてもそれなりに遊べそうです。 http://sanomagic.world.coocan.jp/bicycle/20141024/20151010/index.html
キッチンタイマーの音質、音量改造実験に利用できそうです。入力電圧は50Vpkなので別途10x可能なプローブを注文しました。オシロスコーププローブ(100MHz)二本入り、送料込み1320円(マート ヴァスト、埼玉県戸田市から発送)

又、クロヤマネ子さんが言われる「FFT機能」について調べてみるとスペアナ的な機能かなと思いました。DSO138は帯域幅が狭いので省略しているのでしょうか。オープンソースなのでもしかすると裏コマンドで実装されていたりして?
英文組み立て説明書の回路図を見ると使われているMCU(STM32F103Cx)からUSB端子とUart端子に配線済みで、DSO138にはPCとの通信機能などもっといろいろな機能が隠されているように思えてなりません。
[USB]USBDM--PA11、USBDP--PA12、[Uart]Rx1--PA10、TX1--PA9

近いうちに帯域幅を広げてFFT機能を可能にした改良品が安価で出るような気がします。それよりも私が次に欲しくなったら4万円くらい出して本格的なデジタルオシロ(ポータブル型)を買う方が満足出来て良いのかもしれないですけど。

(!_!)まだグリーンオーナメントのミニパワーランタンは買い求めていませんが、ご近所のミーツに入荷していればいいのですけど。こちらのLEDランタン焦電センサー改造品は玄関に置いて電気代の節約に活躍しております。でも感度とON時間の調整が出来ないので、触れるぐらい近づいてもセンサーが反応しなかったり近くに居ても消灯するなど少々手を焼いています。

 LEDライトにラッチングリレーを組み込むとなるとポータブル型ではなくて据え置き型に限定されるでしょうね、電池駆動なら接点切り替えの瞬間しか電気を食わないラッチングリレーは理想的と言えます。

 秋月電子でDSO112Aというポケット型のカラーLCDタッチパネルオシロが出ました。少々値が張りますけれど手のひらにすっぽり収まる大きさがとても気になります!

待望のDSO138が届きました。
中国発送日から7日目で届いたので非常に早いと思います。小型段ボールの梱包もしっかりしていて無変形でした。中国発送品で非常に綺麗に届いたのは初めてです。

早速9Vアダプターをつないでみました。ガラケー時代のQVGA-TFT画面は綺麗です。使い方はまだ何も分かりませんが勉強します。
起動時に表示されるFirmwareは旧版の「042」で、ノイズ対策前のR11=1.5kΩ基板でした。最新版は「060」ですから2世代前です。価格が安いのでいくらか覚悟はしていましたが。
付属User Manualの部品表はR11=1.5kΩなのに、回路図ではR11=150Ωというチグハグさです。

秋月のキットは対策品R11=150Ωの「050」だそうです。「042」のR11を150Ωに交換してFirmware入れ替えればノイズ対策版になるのか調べる必要があります。最新の「060」は何が変わったのかも気になります。VerUP可能なら良いのですが。
RS232Cが付いているDynaBook J11(LCDヒンジが壊れて休眠中)の出番です。

電源はその内に18650をDCDCコンバーターで9Vにupしてポケット版ケース入りにする予定です。百均でケースを探さなくては。

安いけど本格的な(?)100MHz対応プローブ(x1、x10切替)も届きました。これでDSO138付属のミノムシクリップでは測定しにくい場所や防犯ブザー等インダクターへ直結の圧電素子両端の高電圧部分でも大丈夫でしょう。


又、
半導体マルチテスターLCR-T4は、006Pで長時間測定するとすぐに消耗するので14500x2本で使い、百均ケースに入れて駆動させる予定です。LEDライトでは使い物にならないUltraFire 1200mAhと記載された偽物14500充電池を有効活用です。

(!_!)そのDSO138は基板剥き出しのままですのね、ネットで色々調べてみると黄色いちゃんとしたケースに入った製品タイプのものが見つかるので。基板剥き出しのままでも需要があるからでしょうか。

 製作記はあっても、メリットやデメリットについて記述してあるページが然程なく、本当にお買い得アイテムなのかどうかまだ判断できません。[mytoshi]さんの使いこなし報告が貴重な情報になるかと思いますので期待です。

まるで関係のない話題で済みません。

「2A DC-DC Boost ステップアップ 転換モジュール Micro USB 2V-24V to 5V-28V」送料込みで一個80円(纏め買い3%割引及びポイント10%還元)が、あまりにも安いので余っているAmazonポイントで、つい4個ポチりました。小型なので何かに使えるでしょう。他の出品者は一個180円でした。
4A用は少し大きくなりますが163円で出ていました。

又、タクトスイッチ「HiLetgo 10pcs 6*6*16mm マイクロスイッチ」10個で送料込み70円もポイントで注文しました、DSO138のスイッチと交換して液晶と高さを揃える予定です。

DSO138は、
セリアで購入した「フリーボックス・スクエア」(132x92x40mm)を天地逆にして取り付け、高さ方向は切断して薄くする予定です。
基板からUartとSWDのピン端子を除去、リセットスイッチを移動し平らにしてから単三x1用電池ボックス二個直列で取り付け、手持ちの14500x2本をB+へ供給して動かします。ここからシリーズレギュレーター三個経由で、CPUは3.3V駆動、OPアンプは±5Vで駆動されています。

手持ちの9V1A用ACアダプタ(トランス式)の出力が無負荷時に12.7Vも出ていて過電圧のため液晶照明LEDに電流が流れ過ぎて真っ白な画面になります。LED四個に対して180Ωで電流制限しているだけの為です。
照明LEDは定電流駆動回路を追加するのが良さそうです。トランジスター二個使うカレントミラー式が手頃かも。或いは、簡便法として180オームを半固定抵抗に置き換え都度調節するか。
又、100mA程度流れる78L05も電圧差による消費電力が大き過ぎて動作異常を起こします。

過電圧対策として、ACアダプタ駆動時用に手持ちの78M05(基準電圧は防犯ブザーの3mm白色LEDで3Vかさ上げして8V程度に)を追加してから78L05にB+を供給しようとしています。追加する白色LEDはアダプター駆動時の動作ランプ兼用で良いかも?

唐突ですが、クロヤマネ子さんはデジタルオシロに詳しいですか?
下記機種、クロヤマネ子さんは「お買い得だ」と思いますか?

というのは2500円で購入したDSO138をいじってみて、もう少し高機能なデジオシを使いたい願望にとらわれております。そこそこ使えるものは5万円以上するようなのですが、多くの店舗で5万~6万円する機種を「25,738円」で販売しているのを見つけました。お小遣いを貯めれば購入可能な金額です。
メーカー販売終了品なのかも?「ATTEN デジタルオシロスコープ ADS1102CAL+ 100MHz/1Gs 7インチワイド液晶!」

JR1FGRさんの下記記事を見ると、私には十分すぎる性能のような気がしています。
http://jr1fgr.main.jp/index.php?%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E8%A3%BD%E3%82%AA%E3%82%B7%E3%83%AD%E4%BD%BF%E7%94%A8
別の方の記事も参照してみました。
http://sa89a.net/mp.cgi/ele/ads1102cal.htm

(!_!)まとめレスになりますがご容赦下さい。

>2A DC-DC Boost ステップアップ 転換モジュール Micro USB 2V-24V to 5V-28V

 aitendoでも購入できるもののようですが価格は¥500近い? それが¥80とは在庫処分か訳あり品と勘ぐってしまいます。動作に支障がなければお値打ちかと思います。

>DSO138

 専用ではないケースに加工して組み込む時、スライドスイッチ穴の加工で狭くて細長い穴を綺麗に開ける技術がないため工作を何時も避けてしまい、結局剥き出しで使っていることが多いです。

>ATTEN デジタルオシロスコープ ADS1102CAL+ 100MHz/1Gs 7インチワイド液晶

 残念ながら、デジタルオシロの性能比較に関する知識は持ち合わせておらず、使い方と何が見れるかが何となく判っている程度で、しかもそれはアナログ機で培った知識、もはや時代遅れも甚だしいです。今回はお力にはなれそうにもありません。、

この記事と直接は関連のないことですが、

この頃、低めの交流電圧や交流電流を測りたいと思いましたが、手持ちのMAS838には測定レンジがありません。
それで、測定レンジが沢山あり直流と交流電流20Aモードまである安物テスターFS-MMT9205 (現物にはDT9205Aと印字) を追加購入しました。1380円で購入。今は1200円に値下がりしてがっかり。

しかし、付属ケーブルの品質が悪過ぎます。抵抗値は片側0.35Ω、二本合計で0.7Ωという測定器付属品とは信じられないような粗悪品。プラグの受け口もMAS838と比べて貧弱で5A流すのも不安なレベルです。そこで、1000V20A対応(抵抗0.01Ωというレビューが有った)というこれまた安物ケーブル(521円)を購入したのですが、WEB掲載と形状が異なる別物が届き、業者へ交換希望出したものの返金処理で終了。このケーブルは片側0.15Ωもあるが、前述の付属品よりはマシなので交換して使っています。

ここで問題になるのが測定レンジ間及びMAS838との差が大きいことです。AC100Vを測ってみると以下の通り。
DT9205A 99.1(200Vレンジ)、95(750Vレンジ)
MAS838 101.1(200Vレンジ)、101(600Vレンジ)
参考:アナログ日置Hi3000 102(120Vレンジ)、105(300Vレンジ)、110(1000Vレンジ)

何とか調整できないかと校正方法を探したところ「高精度マイクロパワー・シャント型基準電圧【LM4040AIZ5.0NOPB】」(5.000V±0.1%)というICの存在を知りました。無調整でこれほどの精度を出せるとは凄い時代です。
参考になる記事を見つけたので、その内「マルツ」へICを注文して作ってみたいです。沢山あるデジタル電圧計の表示も一緒に修正したい。
http://web1.kcn.jp/tube/DMM.CAL.html
http://web1.kcn.jp/tube/DMM.Ca3.html 
 ↑この記事のリレーに、クロヤマネ子さんが見つけたようなラッチングリレーを使えそうだなと思いました。

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