« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »

2015年9月の4件の記事

2015年9月 6日 (日曜日)

ポータブル5LEDライトの製造報告No.1【9/12完成後さらに写真追加】

 タカチから出てるポータブルプラスチックケースPS-85を店頭で見てたら、ちょうど手持ちの角型リチウムイオン電池が入りそうだったので、なんとなくLEDライトにしてみようと思った。たくさん手に入ったPanasonic製CGP345010型(3.7V1300mAh)の使い道を探していたところで、実際にケースへ仮組みしてみるとピッタリ!! これでやっと平べったくてペッタンコでフルフラットなLEDライトが作れる。黄色のLED蛍光体に真っ黒なケース外観がいいコントラストを醸し出してる。

041600542             軽空母・龍驤「フルフラットなシルエットやって? 艦載機に優しい飛行甲板でいいやん。」

 平たくてペッタンコでフルフラット・・・・・これで思い付くといったらこの艦娘が真っ先に出てきたりして。愛称は【ぺたんこLEDライト】とでも名付けてみますか。

041400021 ストラップ等を取り付け、吊り下げる形で使うLEDライトです。こんな形のは他で見たことない完全オリジナルなLEDライトです。

041400031 CREEチップXP-G_R4を5灯使った五ツ目ライトなのですが、ケースの黒色とLED蛍光体の黄色が、まるで眼域の光るクモみたくちょっとブキミであります。

041400041 ケース厚みは15mmで見た目よりは随分と薄っぺらいです。側面に3ポジション式の電源スイッチを備えており、これで【切-LOW-HIGH】を切り替えます。

041400051 ケースを開けて中身を公開します。白くて丸いのはLEDで放熱板付きCREEチップXP-Gです。水色被覆のリチウムイオン電池がなんと7割のスペースを占めています。

041400071 3ポジション式の電源スイッチはケースの厚みを利用して埋め込む形になっています。ただでさえ少ない空きスペースを有効活用するためにはこんな苦労もしなくてはなりません。

041400061 CREEチップXP-Gは最初、SMDアルミ基板へチップを並べてハンダ付けする方式を検討してしたが、全く以て上手くいかず大失敗でした。そこで急遽手持ちの放熱板付きXP-Gを加工することとなり、放熱特性を均一化するため全て同じ形状の円型になりました。穴が空いているのは、ここから配線を引き出してユニバーサル基板に取り付けるためのものでしたが、実際組んでみたらやたらと厚みが出てしまいフタが閉まらなくなるトラブルに遭遇、止む無く断念した名残であります。

041400081 試行錯誤の末、LEDの加工とハンダ付けは酷い有り様なのです、だからあまり拡大して見ないでください。なお、放熱板の裏側へ引き出すはずだったLED配線はチップ面側でスズめっき線を引き回してなんとか誤魔化しました。

041400111 今回の一番最初の作業は、ケース外装へコリメーターを埋め込む加工だったのですが、テーパリーマーを駆使した穴あけが予想以上に上手くいったので何も計画を立てず思いつくまま一気に製作を進めてしまったのでした。

041400131 3ポジション式電源スイッチで、どうやってLOWとHIGHとを切り替えているかというと、LOWの時はシングルAMC7135のVDD端子を通電し単機駆動、HIGHの時は並列接続したダブルAMC7135のVDD端子を通電して重連駆動する方式です。ですから、LEDドライバーチップAMC7135は合計3個使っている訳です。
 3ポジションスイッチによるAMC7135のドライブ数切り替えによってLOW時は350mA、HIGH時には700mAの定電流が5灯のXP-Gに流れます。1灯あたりではLOW時に70mA、HIGH時に140mA流れることになり、丸く削った放熱板では熱容量が足りないためLOW状態が通常使用になるでしょう。なお、ケースの隙間はほとんど残っていないので放熱板の新規追加は難しいと考えます。

041400181_2 照射データを記載します。点灯モードはLOWとHIGHとがあってこれはLOWモードです。135ルーメンの光束値を吐き出していますが、照射径が75cm と可成り広いため330Lux@1mと照度値はそこそこです。でもこの照度でも広角照射なため思ったより明るい印象です。

041400191_2 照射データの二つ目。点灯モードはHIGH。270ルーメンの光束値を吐き出しており、LOWモード時よりも照度値は上がって700Lux@1mでした。これくらいだと可成り明るい印象があって、もはやちょっとした照明器具レベルです。

Lowhigh_comp 照射モード別の比較データをまとめて記載しておきます。元々CREEチップXP-Gは1灯で最大1500mAまで流せる5WクラスのLEDなのですが、自作LEDライトで小型ポータブル機だと放熱対策が取れないため、発光効率および発熱分散を目的に多灯化し誤魔化している訳です。仮に1灯へ700mAを流して使うと発光効率が下がって光束値は242ルーメン止まりなのですけど、今回の様に発光効率の良い低電流領域で駆動し多灯化した場合では発熱に回るエネルギーを発光に生かせますので270ルーメンまで稼げるという仕組みです。
 なるべく発熱するのを避ける工夫を凝らしていたら、熱エネルギーロスが軽減して照度値が稼げたという合理的な結果に満足です。

041600652             軽空母・龍驤「見てみい!これ。フルフラット最強やんか!」

041600772             軽空母・龍驤(中破)「あ、あっか~ん、やられたわ~。・・・・・キミ、あんまジロジロ見んといてや。」

※製造は各人の判断にて行い、それによって生じる責任を負うこともお忘れなきに~。

【こちらも参考に如何ですか?】

【オリジナル製作なLEDライトたち】

フリスクレーザーの製作No.1_フリスクにレーザーユニットを組み込む(秋月電子LM-102-Bモジュール使用)

フリスクライトの製作No.3_フリスク120にLEDライトを組み込む(AMC7135、CREEチップXP-Gを2灯、Li-ion電池)

フリスクライトの製作No.2_フリスクにLEDライトを組み込む(LTC3490、TL1F2-DW0-Lを5灯)

フリスクライトの製作No.1_フリスクにLEDライトを組み込む(CL0117、CREEチップXP-Gを4灯)

メンソレータムLEDライトの製作No.1_メンソレータムDMをLEDライトにする計画(CREEチップXP-G使用)

スリムロッドLEDライトの製造報告No.1_φ8mmパイプをLEDライトに(EMH7601、CREEチップXP-G、単6形NiMH)

モバイルバッテリーLEDライトの製造報告No.1_モバイルバッテリーをLEDライトに(AMC7135、CREEチップXM-L2ランクU21A、Li-ion電池)

9LEDフラットライトの製造報告No.1_平面照射なLEDライトの製造(AMC-7135、TL1F2-DW0_Lを9灯、Li-ion電池)

ポータブル5LEDライトの製造報告No.1_平面照射なLEDライトの製造(AMC-7135、CREEチップXP-Gを5灯、Li-ion電池)

平面照射形LEDライトの製作No.1_小型液晶パネルのバックライトを流用した平面照射なLEDライト

充電用BOXのLEDライト改造報告No.1_筺体を利用してLEDライトに(EMH7601、CREEチップXP-G)

★オリオンミニコーラLEDライトの製造計画No.1 駄菓子のケースをLEDライトに(計画中)

【一般市販品を改造したLEDライトたち】

スネークライトの改造計画No.1_スネークライトの改造計画(ひとまず分解から)

LEDライト ムーンレンズの改造計画No.1_LEDライト ムーンレンズの改造計画(ひとまず分解から)

LEDスリムペンライトの改造報告No.1_LEDスリムペンライトの輝度アップ改造(EMH7601、CREEチップXP-G)

カラフル2WAYハイパワーライトの改造報告No.1_同品の輝度アップ改造(AMC7135、LP-AWME56F1Aを7+5灯、Li-ion電池)

LEDミニランタン改造報告No.1_オーム電機製LEDミニランタンの輝度アップ改造(CL0118B、CREEチップXP-G)

改造報告No.1____100均ミニランタンのLED化改造(CL0118B、オプトサプライの1WパワーLED)

改造報告No.1-2_100均ミニランタンのLED化改造(CL0118B、CREEチップXP-G)

改造報告No.2____100均2WAYランタンの輝度アップ改造(CL0117、0.19~1W)

改造報告No.2-2_100均2WAYランタンの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.2-3_100均2WAYランタンの輝度アップ改造(LTC3490、CREEチップXP-G)

改造報告No.3-1_100均3LEDタッチライトの輝度アップ改造(日亜NFSW036CT)

改造報告No.3-2_100均3LEDタッチライトの輝度アップ改造(CL0118B、日亜NFSW036CT)

改造報告No.4____100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.4-2_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117、オプトサプライの3WパワーLED)

改造報告No.4-3_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117にSBD+C併用回路換装)

改造報告No.4-4_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117にSBD+C併用回路内蔵)

改造報告No.4-5_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(LTC3490、CREEチップXM-L2搭載)

改造報告No.4-6_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117+SBD+C回路、LP-AWME56F1Aを3灯)

改造報告No.5____100均白色レンズ付LEDライトの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.5-2_100均白色レンズ付LEDライトの輝度アップ改造(CX2601、CREEチップXP-G)

改造履歴一覧____改造報告No.1からNo.11-2までの諸元

改造報告No.6____100均ランチャー9の輝度アップ改造(LTC3490、CREEチップXP-G)

改造計画No.6-2_100均ランチャー9の輝度アップ改造計画(CL6808、LED選定未定)

改造報告No.7____100均スリムライトLEDの輝度アップ改造(5φ砲弾型で0.19W)

改造報告No.7-2_100均スリムライトLEDの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.8____100均5LEDライトの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.9____100均1LEDライトミニキーホルダーの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.10____100均3LEDライトの輝度アップ改造(OKL-T/3-W5N-C、CREEチップXP-Gを7灯)

改造報告No.10-2_100均3LEDライトの輝度アップ改造(OKL-T/6-W5N-C、CREEチップXP-Gを7灯)

改造報告No.11____100均3LEDハンディライトAの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、LP-AWME56F1Aを3灯

改造報告No.11-2_100均3LEDハンディライトAの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、CREEチップXP-Gを3灯

改造報告No.12____100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、CREEチップXM」-L2ランクU21A搭載

改造報告No.12-2_100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、CREEチップXP-GランクR4搭載

改造報告No.12-3_100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、オプトサプライの1WパワーLED搭載

改造計画No.12-4_100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造計画(インバータ未定、CREEチップXP-Gを4灯組み込み予定)

改造計画No.12-5_100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造計画(CL0118B、LP-AWME56F1Aを3灯組み込み予定)

改造報告No.13____100均3LED自転車ライトの輝度アップ改造(LTC3490、CREEチップXP-G、ミニ単2NiMH)

改造報告No.14____100均4LEDハンディライトの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、LP-AWME56F1Aを4灯)

改造報告No.15____100均LEDミニスタンドライトのスタイリッシュ改造計画(LED、昇圧回路未選定)

改造報告No.16____100均BLT LED LIGHTの輝度アップ改造(CL0117+SBD+Cの単機駆動、CREEチップXP-G_R4搭載)

改造報告No.16-2_100均BLT LED LIGHTの輝度アップ改造(CL0117+SBD+Cの重連駆動、CREEチップXP-G_R4搭載)

改造報告No.16-3_100均BLT LED LIGHTの輝度アップ改造(LTC3490単機駆動、CREEチップXP-G_R4搭載)

改造報告No.16-4_100均BLT LED LIGHTの輝度アップ改造(CX2601、CREEチップXM-L2ランクU21A)

改造報告No.17____100均2WAY LEDキーホルダーの輝度アップ改造(EMH7601、GM2BB65QK0Cを5灯、単6形NiMH)

改造報告No.18____100均LX-601の輝度アップ改造(CX2601、CREEチップXP-G)

改造報告No.19____100均5LEDスタンドライトの輝度アップ改造(AMC7135、LP-AWME56F1Aを5灯、Li-ion電池)

改造報告No.19-2_100均5LEDスタンドライトの輝度アップ改造(AMC7135、GM2BB65QK0Cを5灯、Li-ion電池)

改造報告No.19-3_100均5LEDスタンドライトの輝度アップ改造(AMC7135、LP-AWME56F1Aを10灯、Li-ion電池)

改造報告No.20____100均LEDランタンの輝度アップ改造(焦電センサー、AMC7135、CREEチップXP-G、Li-ion電池)

改造計画No.21____100均サイクルセーフティライトの改造計画(一部パーツの流用と応用考察)

改造報告No.22____100均ランチャーライトV9の輝度アップ改造(AMC7135、OSW54L5111P)

改造報告No.22-2_100均ランチャーライトV9の輝度アップ改造(AMC7135、CREEチップXP-G、Li-ion電池)

改造報告No.22-3_100均ランチャーライトV9の輝度アップ改造(AMC7135、LP-AWME54F1A)

改造報告No.22-4_100均ランチャーライトV9の輝度アップ改造(AMC7135、OSW47L5111Y)

改造報告No.23____100均LEDミニタッチライトの輝度アップ改造(NJW4616、オプトサプライ製ブルーLED搭載)

改造報告No.24___100均5LEDスタンドライトと電球型LEDライトとを合体融合(タッチセンサー搭載)

改造報告No.25___100均サイクルフラッシュライトの輝度アップ改造(OKL-T/3-W5N-C、CREEチップXP-G

改造報告No.26___100均LEDヘッドライトの輝度アップ改造(CR123A、CREEチップXP-G)

第111呟__________100均タイマーライトのちょい改造(タイマー再始動用スイッチの追加)

【LEDライトの製造・改造、比較で気になる情報】

LEDライト改造で知りたい情報__ →CL0117、CL0118B、CX2601に[SBD+C]追加して最適化検証

LEDライト改造で知りたい照度比較__→100均ライト改造品および未改造品の照度測定比較

2015年9月 5日 (土曜日)

ヤマネ製作所・新型エアポンプ、評価結果発表。

 客先にてハルセルめっき試験を行う時に重宝する小型軽量なエアポンプを自作しました。小型な2気筒ローリングポンプモーターを使い、LT3080ETで電圧をコントロールする回路を組み込んで、エア吐出流量をボリュームツマミで微調整できるシロモノです。

042700011 このシロモノが本当に現場で使えるかどうか、評価機を貸し出して使い勝手を確かめてもらったところ、以下の様な評価となりましたので発表します。

イ) 267mL標準ハルセル槽に規定量まで注水しエア撹拌実施した所、負荷時流量はMAX吐出量で700mL/分。
ロ) 液比重の高いクロムめっき液や硫酸銅、電気ニッケルめっき液ではさらに負荷時流量は下がるはず。
ハ) モーター寿命を考慮して最大駆動電圧を3Vから2Vへ落とした設定にしてあることが、流量不足の原因。
ニ) ビーカー建浴した無電解ニッケルめっき液のエア撹拌には便利に使える。
ホ) 板モノのめっきでは両側からエアを出したいので、ツイン出力があると便利。分岐コックを使って
  二つに分けて使うのは常套手段だけれども、コック調整がめんどくさい。その点、ボリュームツマミで
  細かく調整できるのはとても楽である。

 これらの評価結果を元に、次機”改バージョン”への改良へ繋げていく所存であります。具体的には、

ヘ) モーター寿命を犠牲にしつつ、最大駆動電圧を2.5Vまで上げて吐出流量を改善。
ト) ツインポンプ仕様のバリエーションを検討する。手頃なケースが見つかれば即可能。
  なんならトリプル仕様とか四連装・・・・・って魚雷発射管じゃあるまいし。---------------------------------------

040900021 新型エアポンプのエア吐出口から見た図です。内径4mm×外径6mmの熱帯魚水槽用エアチューブがそのまま刺さる仕様にしてあります。

040900031 新型エアポンプの流量微調整ツマミと電源入力ジャック側から見た図です。エア流量の微調整は機械式コックではなく電子式ボリュームツマミで行っています。電源入力にはDC5V出力のAC/DCアダプターを繋ぎます。

041000011 新型エアポンプの寸法を示す図です。40mm×55mm×20mmのタカチ製ABS樹脂ケースに組み込んであります。

041000021 新型エアポンプの裏面から見た図です。据え置いた時、滑らない様にゴム足を付けておきました。

041400141 新型エアポンプの内部構造です。中央に2気筒ローリングポンプモーター、右上の流量微調整用ボリューム、中央下に電圧コントロールのLT3080ET、右下にはDC5V入力用ジャックを配置しています。

Vcont_ver2  新型エアポンプの電圧コントロール回路です。LT3080ETの最も単純な電圧制御回路で抵抗の数値で電圧を上下できます。上図ではVR1MΩとVR500kΩとを並列合成抵抗にして使っていますが、前者はバーンズ多回転ポテンショメーターでフルスケール調整用、後者はアルプス製基板取付タイプでツマミを取り付けて手動微調整に用います。また、直列に入れている別なVR1MΩは、これもバーンズ多回転ポテンショメーターですけどオフセット調整用で、VR500kΩをゼロに絞っても最低0.44Vがモーターへ掛かる様に調整します。これはモーターの始動開始電圧をプリセットしておくものです。これで合計200kΩとなる様に二つのポテンショメーターを調整しておくと、ボリュームを回した時に0.44V~2Vがポンプモーターに掛かる様になります。

 LT3080ETのドロップ電圧は1.6V程度あるため、DC5V入力時ではポテンショメーターをどう調整しても最大3.4Vが限界ですが、ポンプモーターの上限電圧は3Vなのでこれで十分です。もっともフ ルパワーでぶん回すとモーターの回転寿命が早く来てしまうので最大2Vまでに抑えてある訳です。ちなみに、抵抗値と出力電圧の関係は、出力 [V]=10μ[A]×抵抗値[Ω]で決めることができ、200kΩの時で2V、300kΩの時で3Vといった計算になります。

041700012 新型エアポンプ製作に掛かった使用パーツを並べてみました。簡単な回路なので部品点数は少ない方だと思います。

Partslist_2 新型エアポンプ製作パーツリストを記載します。部品一つ一つの単価を計算して合計してみると材料費は¥2,000-弱といったところでしょうか、予想よりもコストが掛かってしまいました。

 

2015年9月 4日 (金曜日)

100均ライト改造報告No.17【5/5充電端子設置:2WAY LEDキーホルダー改】

 セリア・ミーツ系100均店で手に入るマコト製2WAY LEDキーホルダー。ランタンとライトの2WAY用途がユニークですけど、如何せん電源のコイン形リチウム電池が心許なく、もっと明るくて長持ちするように改造しておきました。

Img_04061 マコト製2WAY LEDキーホルダー改が苦心の末に完成。見た目は未改造ノーマル品とほとんど変わりませんが、高輝度化改造品にはボディ中央部にスイッチがあるのと、白いホヤの根元にチップ形LEDが5個並んでいる様子を微かに確認できます。

Img_04191 高輝度化改造品と未改造ノーマル品とを同時に点灯し、照射比較写真を撮っておきました。右の未改造ノーマル品は点灯していないわけではなくてこれでもちゃんと光っています。左の高輝度化改造品がどれほど明るいか一目瞭然。

Img_03911 このLEDランタンは見た目よりも小さいので、改造するのも一苦労です。新たに組み込む昇圧回路基板と5灯チップLEDモジュールがここまで小型化できなければとうてい完成しませんでした。

~ここからは改造作業の様子です。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

031400021 今回改造するのは左側のマコト製2WAY LEDキーホルダーの方。同じコンセプトな製品のSAITOコーポレーション製2WAY LEDキーライトは次回作に残しときます。

040800011 光源はランタン側とライト側にそれぞれφ5mm砲弾型高輝度白色LEDを使ってます。電源は3Vコイン形リチウム電池CR1220を2枚重ねにして・・・、なんと制限抵抗なしのダイレクトドライブです! スイッチは1C-3P式(3ポジション型)を使ってランタンとライトとを切り替える仕組みになってます。

040800021_2 ボディに手を入れていきます。まずLED、電池、スイッチを取り除き、次に内側の余分な出っ張りを削っていきます。例の如く切断面が綺麗になるゲートカットニッパーと汎用カッターナイフとを駆使し、ちまちまと手間の掛かる作業を根気よく続けます。

040800031 内側が削れたところで電池を仮置きしてみます。写真の様にシリンダー型の電池が2本入るスペースを確保、上段のものは006P角型9Vニッケル水素電池のMR250Fからバラした単セル、下段のものはネクセル製AAAA単6型ニッケル水素電池が収まっている様子です。MR250F単セルはφ7mmと細いので上図の様な被覆を剥がした状態でなくともすんなり入りますが、AAAA単6型ニッケル水素の方は僅かに太くて閊えるため被覆を剥がした状態でないと入らないので注意が要ります。

040800041 正面から見るとこんな感じであり、MR250F単セルを使ったほうが幾分スマートに組み込み改造出来そう・・・、でも容量が250mAhしかないのは難点かな。対してネクセル製AAAA単6型の方は径が太い分だけ330mAhと容量も大きいから点灯時間も稼げると想像、今回はこれでやってみます。

Img_03931_2 電源はニッケル水素電池1.2Vの2本直列で2.4V系なので、EMH7601を使って昇圧回路を組みます。組み込み先のスペース的制約から極めて小さく作らねばなりません、なんだかんだで動作不良やパーツ破壊などの災難に遭って3回も作り直しました。

Img_03951 こちらのLEDモジュールは一発で上手く作れました。シャープ製高演色チップLEDのGM2BB650K0Cを5個並列接続したものです。放熱性を考慮してガラエポのSMD基板を使ってあります。

Img_03851 電源スイッチは電池を搭載した隙間の中央部へ新たに取り付けます。取付けスペースの制約があるので極力小型な3Pスライドスイッチを選んだのですが、それでもギリギリの大きさでした。

Img_03991 白いホヤの根元に先ほどの5灯LEDモジュールを取り付け、ニッケル水素電池の隙間へ昇圧回路基板とインダクターとを押し込んでから結線します。点灯試験を実施し、問題が無ければこれで最後にフタを取り付けて完成です。

 EMH7601による昇圧回路は出力が定電圧制御方式となっており、入力電圧は0.9Vあれば動作します。今回は5個並列接続したシャープ製高演色チップLEDのGM2BB650K0Cへ200mA程度の電流が流れる様に調整してあります。LED1灯あたり40mAですけど放熱問題はこのままでも何とかなるでしょう。

 あと調整次第ですが、ニッケル水素電池1.2Vの2本直列2.4V電源で5灯のLEDへ最大500mAくらい流せる能力があるのを確認しています。でもそのままでは流石に溶け落ちそうなので出力を絞っていたのですが・・・・・。

 実際組んでみて使ってみると、2本直列にして使っているニッケル水素電池のどちらか1本が先に0.9V以下の放電末期になった場合、残りの1本が頑張ってしまうと確かに暗くはなるけれど150mAくらいはLEDに流れていてそこそこ明るいから気が付かない。すっるとダメになった方のセルが過放電になって最悪は極性反転で壊れる恐れが発覚。仕方なく1.2Vニッケル水素電池は並列接続して使うことになり、330mAh×2並列で660mAh容量で行くことに。

 バッテリーの繋ぎ方を変えた(直列→並列)ことは他にも理由があります、2本直列で使えるニッケル水素電池用のチャージャーを持っていなかったので。

Img_05621Img_05581 単3および単4形ニッケル水素電池を1本単位でセットできるエネル―プ充電器に、100均LEDライトの余り品であるLR44直列3個セット形単3擬似電池をセットし、そこからケーブルを伸ばして2WAY LEDキーホルダー改に新しく設けた充電端子へ差し込むことで充電できるようにしました。

※分解と改造は各人の判断で行い、それによって生じる責任を負うこともお忘れなく。

【こちらも参考に如何ですか?】

【オリジナル製作なLEDライトたち】

フリスクレーザーの製作No.1_フリスクにレーザーユニットを組み込む(秋月電子LM-102-Bモジュール使用)

フリスクライトの製作No.3_フリスク120にLEDライトを組み込む(AMC7135、CREEチップXP-Gを2灯、Li-ion電池)

フリスクライトの製作No.2_フリスクにLEDライトを組み込む(LTC3490、TL1F2-DW0-Lを5灯)

フリスクライトの製作No.1_フリスクにLEDライトを組み込む(CL0117、CREEチップXP-Gを4灯)

メンソレータムLEDライトの製作No.1_メンソレータムDMをLEDライトにする計画(CREEチップXP-G使用)

スリムロッドLEDライトの製造報告No.1_φ8mmパイプをLEDライトに(EMH7601、CREEチップXP-G、単6形NiMH)

モバイルバッテリーLEDライトの製造報告No.1_モバイルバッテリーをLEDライトに(AMC7135、CREEチップXM-L2ランクU21A、Li-ion電池)

9LEDフラットライトの製造報告No.1_平面照射なLEDライトの製造(AMC-7135、TL1F2-DW0_Lを9灯、Li-ion電池)

ポータブル5LEDライトの製造報告No.1_平面照射なLEDライトの製造(AMC-7135、CREEチップXP-Gを5灯、Li-ion電池)

平面照射形LEDライトの製作No.1_小型液晶パネルのバックライトを流用した平面照射なLEDライト

充電用BOXのLEDライト改造報告No.1_筺体を利用してLEDライトに(EMH7601、CREEチップXP-G)

★オリオンミニコーラLEDライトの製造計画No.1 駄菓子のケースをLEDライトに(計画中)

【一般市販品を改造したLEDライトたち】

スネークライトの改造計画No.1_スネークライトの改造計画(ひとまず分解から)

LEDライト ムーンレンズの改造計画No.1_LEDライト ムーンレンズの改造計画(ひとまず分解から)

LEDスリムペンライトの改造報告No.1_LEDスリムペンライトの輝度アップ改造(EMH7601、CREEチップXP-G)

カラフル2WAYハイパワーライトの改造報告No.1_同品の輝度アップ改造(AMC7135、LP-AWME56F1Aを7+5灯、Li-ion電池)

LEDミニランタン改造報告No.1_オーム電機製LEDミニランタンの輝度アップ改造(CL0118B、CREEチップXP-G)

改造報告No.1____100均ミニランタンのLED化改造(CL0118B、オプトサプライの1WパワーLED)

改造報告No.1-2_100均ミニランタンのLED化改造(CL0118B、CREEチップXP-G)

改造報告No.2____100均2WAYランタンの輝度アップ改造(CL0117、0.19~1W)

改造報告No.2-2_100均2WAYランタンの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.2-3_100均2WAYランタンの輝度アップ改造(LTC3490、CREEチップXP-G)

改造報告No.3-1_100均3LEDタッチライトの輝度アップ改造(日亜NFSW036CT)

改造報告No.3-2_100均3LEDタッチライトの輝度アップ改造(CL0118B、日亜NFSW036CT)

改造報告No.4____100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.4-2_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117、オプトサプライの3WパワーLED)

改造報告No.4-3_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117にSBD+C併用回路換装)

改造報告No.4-4_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117にSBD+C併用回路内蔵)

改造報告No.4-5_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(LTC3490、CREEチップXM-L2搭載)

改造報告No.4-6_100均3LEDパワーライトの輝度アップ改造(CL0117+SBD+C回路、LP-AWME56F1Aを3灯)

改造報告No.5____100均白色レンズ付LEDライトの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.5-2_100均白色レンズ付LEDライトの輝度アップ改造(CX2601、CREEチップXP-G)

改造履歴一覧____改造報告No.1からNo.11-2までの諸元

改造報告No.6____100均ランチャー9の輝度アップ改造(LTC3490、CREEチップXP-G)

改造計画No.6-2_100均ランチャー9の輝度アップ改造計画(CL6808、LED選定未定)

改造報告No.7____100均スリムライトLEDの輝度アップ改造(5φ砲弾型で0.19W)

改造報告No.7-2_100均スリムライトLEDの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.8____100均5LEDライトの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.9____100均1LEDライトミニキーホルダーの輝度アップ改造(CL0117、CREEチップXP-G)

改造報告No.10____100均3LEDライトの輝度アップ改造(OKL-T/3-W5N-C、CREEチップXP-Gを7灯)

改造報告No.10-2_100均3LEDライトの輝度アップ改造(OKL-T/6-W5N-C、CREEチップXP-Gを7灯)

改造報告No.11____100均3LEDハンディライトAの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、LP-AWME56F1Aを3灯

改造報告No.11-2_100均3LEDハンディライトAの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、CREEチップXP-Gを3灯

改造報告No.12____100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、CREEチップXM」-L2ランクU21A搭載

改造報告No.12-2_100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、CREEチップXP-GランクR4搭載

改造報告No.12-3_100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、オプトサプライの1WパワーLED搭載

改造計画No.12-4_100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造計画(インバータ未定、CREEチップXP-Gを4灯組み込み予定)

改造計画No.12-5_100均3LEDクリップライトの輝度アップ改造計画(CL0118B、LP-AWME56F1Aを3灯組み込み予定)

改造報告No.13____100均3LED自転車ライトの輝度アップ改造(LTC3490、CREEチップXP-G、ミニ単2NiMH)

改造報告No.14____100均4LEDハンディライトの輝度アップ改造(CL0118B+SBD+C、LP-AWME56F1Aを4灯)

改造報告No.15____100均LEDミニスタンドライトのスタイリッシュ改造計画(LED、昇圧回路未選定)

改造報告No.16____100均BLT LED LIGHTの輝度アップ改造(CL0117+SBD+Cの単機駆動、CREEチップXP-G_R4搭載)

改造報告No.16-2_100均BLT LED LIGHTの輝度アップ改造(CL0117+SBD+Cの重連駆動、CREEチップXP-G_R4搭載)

改造報告No.16-3_100均BLT LED LIGHTの輝度アップ改造(LTC3490単機駆動、CREEチップXP-G_R4搭載)

改造報告No.16-4_100均BLT LED LIGHTの輝度アップ改造(CX2601、CREEチップXM-L2ランクU21A)

改造報告No.17____100均2WAY LEDキーホルダーの輝度アップ改造(EMH7601、GM2BB65QK0Cを5灯、単6形NiMH)

改造報告No.18____100均LX-601の輝度アップ改造(CX2601、CREEチップXP-G)

改造報告No.19____100均5LEDスタンドライトの輝度アップ改造(AMC7135、LP-AWME56F1Aを5灯、Li-ion電池)

改造報告No.19-2_100均5LEDスタンドライトの輝度アップ改造(AMC7135、GM2BB65QK0Cを5灯、Li-ion電池)

改造報告No.19-3_100均5LEDスタンドライトの輝度アップ改造(AMC7135、LP-AWME56F1Aを10灯、Li-ion電池)

改造報告No.20____100均LEDランタンの輝度アップ改造(焦電センサー、AMC7135、CREEチップXP-G、Li-ion電池)

改造計画No.21____100均サイクルセーフティライトの改造計画(一部パーツの流用と応用考察)

改造報告No.22____100均ランチャーライトV9の輝度アップ改造(AMC7135、OSW54L5111P)

改造報告No.22-2_100均ランチャーライトV9の輝度アップ改造(AMC7135、CREEチップXP-G、Li-ion電池)

改造報告No.22-3_100均ランチャーライトV9の輝度アップ改造(AMC7135、LP-AWME54F1A)

改造報告No.22-4_100均ランチャーライトV9の輝度アップ改造(AMC7135、OSW47L5111Y)

改造報告No.23____100均LEDミニタッチライトの輝度アップ改造(NJW4616、オプトサプライ製ブルーLED搭載)

改造報告No.24___100均5LEDスタンドライトと電球型LEDライトとを合体融合(タッチセンサー搭載)

改造報告No.25___100均サイクルフラッシュライトの輝度アップ改造(OKL-T/3-W5N-C、CREEチップXP-G

改造報告No.26___100均LEDヘッドライトの輝度アップ改造(CR123A、CREEチップXP-G)

第111呟__________100均タイマーライトのちょい改造(タイマー再始動用スイッチの追加)

【LEDライトの製造・改造、比較で気になる情報】

LEDライト改造で知りたい情報__ →CL0117、CL0118B、CX2601に[SBD+C]追加して最適化検証

LEDライト改造で知りたい照度比較__→100均ライト改造品および未改造品の照度測定比較

2015年9月 2日 (水曜日)

第63呟【無電解ニッケルめっき・厚付け編】

【無電解ニッケルめっき・厚付け編】

 無電解ニッケルめっきを施す仕事には様々な目的があるけれども、その中でも特殊なのは数十ミクロン単位で製膜しなければならない厚付けだろうか。めっきの析出速度は浴種にもよるけれど大概は時間あたり10~15ミクロン程度だから30ミクロンの仕事なら単純に2~3時間は浸けっぱなしになる。

 無電解ニッケルめっきで起こる不良は、無めっき、ピット、ザラ、クラック、変色、クモリ、ムラ、カジリ、段付きなど、数え上げたら切りがない。数ミクロン程度の薄付けめっきならそんなに大事になることはない不良でも、厚付けになるとほんのわずかな切欠が致命的となる。めっき作業は途中で中断することができないから、一度スタートしたら終わるまで結果が判らず、失敗したら作業時間の損失がバカにならない。リカバリー作業でめっき剥離可能な品物だった場合でも剥離にはめっき時間の2~3倍以上掛かるのでこれまた大変な時間コストが無駄になる。

 無電解ニッケルめっき浴にはバッチ仕様と補給仕様とがあり、前者は建浴液を一回使ったら捨てる仕様で、後者は成分補給を行って長く使える仕様になっている。それでは厚付けの仕事にはどちらの浴種を使ったら良いのであろうか。コストは高くなるけれどもバッチ浴を使ったほうが無難な理由を述べるとしたら、それは大抵の不良が外部から持ち込む不純物に起因しているから。それ以外に品物自身に付着していた不純物が浴中に紛れ込んで悪さをすることもあるけれど、それはどちらの浴種を使っても同じこと。補給しながらめっきするということは、常に外部から不本意でも不純物を投入していることと同じなのであった。

 ではバッチ浴を使うからといって全ての問題が解決するかと言えばそうは問屋が卸さない。めっき浴中に溶け込んでいるニッケル濃度は5[g/L]前後、つまり1リットルのめっき浴にはめっき皮膜の元になるニッケルイオンが5gしかないということ。しかも全てのニッケルイオンがニッケル金属皮膜として析出できるわけではなくて結果的にはその内の半分も使えない。だから、厚付けしようと思ったら相当な量の建浴液が必要になってしまう。厚付けの仕事が単品の一発モノだったらそれでもいいけれど、大量発注品だと建浴コストがバカにならないばかりか泳げるプール並みのめっき槽が必要になってしまう。

 プールとかそんなに恵まれた環境は無いしバッチ浴を使えるなんて贅沢なことは早々言ってられないから仕方なく補給タイプを使うことになる。そしてここからが腕の見せ所、補給タイプを使って如何に不良なく製品を仕上げるか。以下にポイントを挙げておく。

(イ)ガスピットを防ぐためにはショック揺動やエア撹拌、添加剤などを利用してガス離れ性を改善する。
(ロ)ガス流れ跡を防ぐためには品物の回転など定期的に位置が変わる様なラッキングシステムを利用する。
(ハ)めっき浴には槽外から不純物が入り込まない様なシステムにする。例えば処理中はフタをするとか、
 回転率の速い常時濾過装置を設置するなど。
(ニ)補給液はめっき処理中の本槽ではなく濾過器へ回るオーバーフロー槽へ希釈率を上げて投入する。
 特にpH調整剤は水酸化物を作りやすくザラの原因トップなので出来るだけ薄めたい。
(ホ)めっき温度は析出速度と作業時間とを勘案してなるべく下限で使いたい。反応ガスの出方が少なくなるので
 ガス関連の不良が出難い。
(ヘ)めっき槽を大きくして処理温度を低くして補給液をなるべく薄めて使おうとすると、蒸発量が追いつかず、
 液面が次第に上昇して終いには溢れることもあろう、そんな時は適宜ドレンから液を抜くことも必要。
(ト)浴温度を保つヒーターは、液面付近に露出する箇所へテフロンシールテープを巻いておく。
 スチーム蛇管式を使っていると、この付近に析出する浴成分蒸発乾固物や過熱分解析出した
 ニッケルザラが浴中へ混入することで起こるザラ不良が見逃せない。
(チ)めっき槽へ品物を浸漬する時にクレーンやホイストから塵が降ってきてめっき前の品物に付着したり、
 めっき浴へ混入することも避けたい。勿論、使うジグに脱落しやすい異物があるのは以ての外。

« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »

2022年10月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
フォト
無料ブログはココログ