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2015年4月 4日 (土曜日)

第59呟【アルカリマンガン電池を分解すると・・・】

【アルカリマンガン電池を分解すると・・・】

 100均LEDライトで使ったアルカリマンガン電池が大量に転がっていてどうしたものかと頭を捻っていて、なんとなく分解してみることにした。最後に手掛けてからもうかれこれ20年ぶりでとても久しぶり。

 鉄製ケースで電池マイナス側の鉸めている部分をニッパーで起こしていくと、縁に真っ黒な封止用タールの付着しているガスケットと一体になったマイナス極が抜ける。そしてガスケット中央部に集電用ピンが刺さっていて、これはマイナス端子にスポット溶接してある。
 筒の方は縁に沿って正極活物質の黒褐色な二酸化マンガンが固めてあって、中央部分には紙製のセパレーターを挟んで水色の負極活物質である亜鉛ペーストが詰まっている。
 鉄製の外装をさらにニッパーで剥いていくと、固めてある二酸化マンガンがボロボロと崩れてくるので容器に取り分けておく。
 二酸化マンガンが全て筒から取り出せたら、ようやく袋状になった紙製セパレーターを取り出せる。セパレーターには電解液である水酸化カリウム液がまだ染みていて、いつまでも触っていると皮膚が溶けて指先の指紋がなくなっていく。
 水色の亜鉛ペーストは新品の電池だとまだ亜鉛の金属粒子が判るけれども、使い切った電池ではほとんど粒感がなくペットリとした糊状になっている。これにもまだ高濃度の水酸化カリウム液が残っているから、いつまでも触っていると指紋がなくなる。

 分解したものを何かに再利用するなら、正極活物質の二酸化マンガンに過酸化水素水(オキシドール)をブッ掛けて酸素発生の実験に使える。紙製セパレーターと負極活物質の亜鉛ペーストを少量の水に溶かしたものは水酸化カリウムの強アルカリ液(厳密には水酸化カリウムと亜鉛酸カリウムの水溶液)なのだけれどこれは何かに使える?
 負極集電ピンは真鍮製で案外強度があるのでNゲージの動力台車に使うシャフト用として使えそう。単1~単5電池それぞれで長さと太さが違うので、車軸やギヤ軸、屋根上装飾用などに。

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