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2015年4月11日 (土曜日)

第60呟【リチウム電池の分解・CR-V3編】

【リチウム電池の分解・CR-V3編】

090300011                           図.1 CR-V3外観とその外装フィルムを剥がしたもの

 デジタルカメラや携帯ライト用途向けで充電できない使い切りのリチウム一次電池は様々な形状があるけれども、中でもCR-V3という組み電池パックは改造LEDライトの電源として非常に使い道があると考える。

090300071                           図.2 CR-V3のニッケル帯材による組み電池配線

 CR-V3は14500型電池を2本並列接続した構造をしている。簡単にイメージするなら、単3型電池が14500サイズだからそれを2本、極性を揃えて並列に接続したものを想像すればいい。電池1本あたり3Vあって容量は1500mAh程度とすると、2本並列の組み電池構造では併せて3V3000mAhの電池パックとなる。

 リチウム/二酸化マンガン系の電池なので1本で3V出せるから、単純に単3型アルカリマンガン電池やNiMH電池を1本利用するLEDライトで代わりに使うと、同じスペースで3Vと倍の電圧を供給できることになる。同じスペースなら充電可能なリチウムイオン電池を使う手もあるけれど、14500型では電圧が3.7Vあっても容量は900mAh前後と少なくアンバランスな上に高価。

 CR-V3をバラすと3V1500mAhの14500型電池が2本取れるから、安値の時に¥700前後で手に入れたとしたら1本あたり¥350。使い切りで充電できないことを考えると決して安くはないと考えるのは無理もないけれど、単3型電池1本しか使えないLEDライトではとても強力な電源になると考える。

090300081                           図.3 各種14500型電池(単3型)の外観形状比較

 このCR-V3をバラした単電池は14500型で同じ形状だからといって1.5V系の単3型電池の代わりの用いると、単純に電圧が倍ある訳だから機器側で過電圧となって昇天するものも出てくる。これは同じ14500型で充電可能な3.6V系リチウムイオン電池を取り扱う時と同様の注意を払う必要があろう。

                           表.4 14500型電池の比較14500

 なお、このCR-V3は分解しないで普通に用いる場合、改造報告No.12シリーズで紹介している3LEDクリップライトではそのまま単3型電池2本の代わりに突っ込める。記事中では1.5V系リチウム一次電池を2本使って3V電源としているけれども、容量は公証2900mAh(300mA放電で0.8Vまで)ということになっていて、コストは1本¥150で入手可能(秋月電子のディスコン品)とすると2本で¥300。とてもCR-V3パックではコストパフォーマンス悪くて太刀打ちできない。だから、どうしても単3型電池が1本しか使えない様な状況でないと宝の持ち腐れになり兼ねないのでご利用の際は十分に勘案されたい。

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コメント

この記事は見落としていました。
「CR-V3」は知りませんでした。「CR-P2」なら持っています。

最初から「並列」になっているなら電池の組み合わせで悩む必要が無くて良いですね。価格を無視すればですが。

それにしても、電池が持っている容量をもっとも引き出せる方式はどのようなものなのでしょうか。

電池電圧が低いと昇圧時に流れる電流が多くなるのでアルカリ電池では利用可能な容量激減です。

しかし、直列にして電圧を高くし電流を抑えても、LEDに近い方の電池が早く消耗して利用可能時間が減る。
充電池では気をつけていないと最悪の場合「過放電」させてしまう。実際私も何度か経験してゴミにしたことがあります。
LR44x10個のような多数個使いならそれほど極端な差は出ないのかな?

データロガー(まだ持っていない)で実際に試してみないと分からないですね。

(!_!)理想的なのは、単セルで高容量のものを一本だけ使って目的の電圧まで昇圧して使うことでしょう。単セルなら過充電や過放電のセルコントロールは楽ですし、高容量型だと電池内部抵抗が低いので高い放電電流でも電圧降下を低く抑えることが出来ます。
 問題になるとすれば昇圧回路の変換効率と必然的に高くなってしまう充電電流でしょうか。

LEDライト改造とはあまり関係の無い話題なのでこちらの電池の記事へコメントを入れます。

何か面白いライトはないかと探していたところ下記のライトを見つけました。
「水と塩で発電するLEDランタン」
http://www.green-house.co.jp/products/life/led/ledlight/gh-led10wba/
http://www.green-house.co.jp/products/life/led/ledlight/gh-led10wb/

使われている電池は「マグネシウム空気電池」と呼ばれるもののようです。
関連する記事がいろいろありました。
http://home.p07.itscom.net/somelite/service.html
http://www.konure.com/it/2014/06/magnesium-cell.html
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/yajreview/20121016_566194.html
エネルギー密度が「リチウム電池に比べ電気量が約7倍」とは驚きです・

面白い電池だと感じて探してみると、昔「レモン電池」などと呼ばれていたものと似ています。
http://www13.ocn.ne.jp/~rikasoma/batt.htm
酸素を効果的に供給する為には「活性の高い活性炭」があると良いようです。

試してみることが出来そうな実験をしている人がいました。
http://www42.tok2.com/home/ashi58/ashi/FreeStudy/MagCuBat/MagCuBat.htm
簡単に作れそうです。
「銅箔テープ」は以前購入したものが50mも有ります。「マグネシウムリボン」はamazonで売っていました。

1.5Vで数百mA位取り出せそうな実験報告がありました。
http://www.toray.co.jp/tsf/rika/pdf/h11_08.pdf

Wikipediaで調べると不活性化を予防する為には「発生する水酸化マグネシウムが電解液に溶解しやすくするための補助剤を加えることで回避する」とあります。補助剤には「アンモニウム塩」が良いとの情報がありました。amzonで安く手に入る「塩化アンモニウム」を少量入れれば良いかもしれません。
材料を購入して遊んでみたいという気持ちが高まって来ています。

マグネシウム電池に興味がお有りのようですね、[mytoshi]さん。当方の知っている情報を記載します。

 マグネシウム電池は、海難事故の際に使用する救難信号用ブイや救命用ジャケットなどに装備する使い切りの一次電池として実用化しています。海水を注入しない限り発電しない構造なので長期保存に適している一方、一度海水を注入するとマグネシウムが溶けるのを止めることができないので、電力の取り出し方に注意が要ります。この取り扱いの煩わしさから、リチウム電池よりも高エネルギー密度な性能のわりに一般普及していない理由です。実際に機器を繋いで電流を取り出さなくていても発電反応は勝手にどんどん進行したままなので、これが重大な欠点なのです。また、マグネシウムが溶けて水酸化マグネシウムになると、未反応の金属表面をこのゲル状水酸化物が覆ってしまうために発電反応が停止してしまうことも欠点でした。でもこれの対策は既に考案済みで、水酸化物の溶解度を上げる錯塩・キレート剤を添加する、または合金成分を上手く調整して水酸化物が金属表面を覆っても脱落しやすくすること、などがあるようです。

 一般市場でマグネシウムを入手するには、キャンプ用品の着火剤で使うメタルマッチが棒状で扱い易いでしょう。黒い火打石棒のほうではなくて、付属の削って使う白い金属ブロックのほうがマグネシウム製です。

 LEDライトとして使用するのであれば、これはもう完全に非常用ですね。ちょくちょく取り出して少しだけ使うという訳にはいかないのが、この電池の厄介なところです。

特徴を分かりやすくまとめてくださりありがとうございます。通常のLEDライトには向かないですね。
クロヤマネコさんの広範な知識に感心しています。

> 電流を取り出さなくていても発電反応は勝手にどんどん進行したままなので、これが重大な欠点
> ゲル状水酸化物が覆ってしまうために発電反応が停止してしまうことも欠点

なるほど。間欠使用出来ないと用途が限定されます。
棒状のマグネシウムを使うのであれば、途中で取り出せば反応は中断出来る?その時に表面を洗浄すればゲルも除去出来る?

> メタルマッチ、、、付属の削って使う白い金属ブロックのほうがマグネシウム製です。

amazonで検索すると7.5x2.5x1cmのブロックが307円送料込みでした。

でも、クロヤマネコさんからの情報にある「問題点」を考えると電池実験は止めることになると思います。

(!_!)是非とも実験はやってみてください、[mytoshi]さん。実際に自分の目で見ることでしか判らないことがあると思いますので。折角の行動意欲を削いでしまう様な情報は要らなかったです、いつもの悪い癖が出ました。

>途中で取り出せば反応は中断できる・・・

 その通りです、電解液の塩水を抜いてしまっても同じ事です。回路のスイッチを切れば済むだけの一般市販電池とは違い、反応そのものを止めるための物理的絶縁処置が必要になるということです。

> 是非とも実験はやってみてください

では、やってみることにします。但し、興味レベルは低めで。でも、手軽に出来そうだからPICマイコンよりは取っ付き易そうです。

反応すれば良いのなら、金属マグネシウムが主成分であれば他の成分が混ざっていても大丈夫かな?
だいぶ前に分解したノートパソコンでマグネシウム合金製ボディがあったような気がするので探してみます。でも、合金になってしまっていると反応しないかも。その時はamazonの307円品を買います。


これからやってみることとしては、
ダイソー 5LEDライト(Big5類似品)を二連結して単五電池2本化した筒へメンタームスティック筒半分を被せて凸レンズでズームライト化したものを、クロヤマネコさん開発の「CL0118Bで200mA定電流化」で長時間安定駆動したいです。LED側に付ける500ΩVRの分割比を確認してから固定抵抗で置き換えたいと考えています。

5LEDライト筒一個をメンタームスティック筒半分でズームライト化したものは、LP-AWME56F1AをLR44x4でダイレクト駆動すると初期には300mAも流れてしまいます。電池が非力ですから電流値はあっという間に150mA程度まで下がりますがLEDが焼けそうで精神的によくありません。LEDを大事に使うにはLR44x3ダイレクト駆動が無難です。
もっとも、見せびらかすのにはLR44x4が最適です。新品電池でちょっとだけ点灯するのなら、あの小さなライトから一瞬100ルーメンほどの明るさが出るのですから。

>やってみることにします。但し、興味レベルは低めで・・・

 ネットで氾濫しているうんざりなコピペ情報とは別格な、誰も手にすることが出来ない貴重なオリジナルデータを収集できることでしょう。

>ノートパソコンでマグネシウム合金製ボディがあったような・・・

 [mytosi]さん鋭いです! 記載はしなかったですが入手先としてメタルマッチの次に挙げようと考えていたので。パソコン筐体だとAZ91だと思うので、マグネシウム89%、アルミニウム10%、亜鉛1%を主成分とする合金組成です。試す場合には表面の耐食性皮膜を紙やすりなどで磨いて落としたほうがいいでしょう、そのままの生材で使っている例はなく、なんらかの耐腐食処理を施しているからです。

>LED側に付ける500ΩVRの分割比を確認してから・・・

 残念ながら当方では200mA定電流化検証の際、VR500Ω分割比を計測する前に回路をバラしてしまったので実のところ把握出来ておりません。果たして負荷抵抗値が500Ωで最適なのかどうかも不明です。もしかしたらもっと良い最適値があるのかもしれません、これは是非とも実験してみなければ・・・。

長文で済みません。
「電池」の特性がいろいろ気になっても装置を自作する気力が出ないので、以前から検討していた下記製品を発注しました。明日到着予定です。
「PIC16F819を使った電池電圧チェッカー」(有限会社 アクト電子製)

乾電池の評価をする場合、通常は電池容量の1/10~1/20程度の電流値が良いようです。
開放電圧と負荷時電圧の差から内部抵抗も計算できます。但し、直流電流測定であり、電池アダプター等の測定回路内抵抗も含みますから参考値です。

この装置の本来の目的は「電池の消耗具合を調べる」物ですが、私の場合はLEDライトで点灯時の電流値に近い状態での「電池電流値を変えた時の端子電圧変化測定」が主目的です。

届いたなら製品動作確認をした後に少し改造してリチウムイオン充電池も測定できるようにし、定電流負荷回路を組み込み、電流値を変えた時の電圧変化を見たいと考えています。電源を外部電源でも使えるようにすれば、ボタン電池やコイン電池などの非力な電池でも測定出来ると狙っています。将来実験するかもしれないマグネシウム電池の測定にも使えます。

以前「水中ライト」で測定した下記のような値を「電池単品で様々な電流値でのデータ」として持ちたいのです。それによりDCDCコンバーター使用時の初期特性が予測できます。
 電池種類 開放電圧(点灯時)、初期電流
 アルカリ電池 6.3V (5.44V)、 367mA
 エネループ 5.4V (5.02V)、 310mA
 18650充電池 3.9V (3.74V)、 127mA

例えば、下記記事の後半にある「CR2032で負荷抵抗と電池の端子間電圧グラフ」のようなものを「電流値と電圧」で作りたい。
http://www.eleki-jack.com/KitsandKids2/2011/03/5_9.html
100Ω負荷で2.8Vと0.45V低下です。28mA流れていることになり内部抵抗16Ω。
百均CR2032使用ライトではもっと重負荷なので内部抵抗の影響は非常に大きいはずです。

アルカリ電池の場合、一度でも大電流放電した電池は内部抵抗が上昇してしまい、その後の放電特性が悪くなるようです。
下記リンク先の「図10」、「図11」
http://www.kumikomi.net/archives/2008/07/14batte.php?page=6

負荷抵抗を定電流回路に変更するには下記サイトのオペアンプとFETを使用した回路が参考になりそうです。
PIC16F88 定電流ユニット(吸込型)
http://www8.plala.or.jp/InHisTime/page164.html

抵抗負荷で放電特性を測定した記事はたくさん見つかりますが、抵抗値固定の場合は電流値の計算が必要です。
電圧が下がると電流値も下がるので、昇圧コンバーター用途には当てはまらず、使用可能時間がもっと減る結果になるような気がします。
http://cba.sakura.ne.jp/sub04/test01.htm

電池の種類によって、使用時の温度や保存場所温度で性能がずいぶん変化するものですね。
http://homepage1.nifty.com/yamatomt/gps/gps6.html

>PIC16F819を使った電池電圧チェッカー・・・

 それは楽しみですね、リンク先のページ拝見しました。16F819は使い慣れたPICなのですけれど、プログラム開発がアセンブラ止まりで中々進化しません。3桁7セグLED駆動表示と10ビットA/Dコンバーター、ロータリーエンコーダーによるチャタリングキャンセル式入力は独学でクリアしましたが、液晶表示やRS232C出力などのインターフェースを構築するには、まだ能力が足りません。ライブラリ豊富なCで組んだほうがスッキリするのでしょうけど・・・。

>開放電圧と負荷時電圧の差から内部抵抗も計算・・・

 高級な充電器では、2段階のパルス電流を与えながら充電電流別の電圧差を見てそこから内部抵抗を判断しており、解放時の電圧値を使わない方式をとっています。これは放電時の内部抵抗把握にも応用できるでしょう。

>定電流負荷回路を組み込み・・・

 どのサイトを見ても放電回路における定電流負荷方式は、電池から流れ出す電流を制限して定電流化するものですけれど、研究用途の本物のサイクル充放電器では、定電流化した外部電源を電池へ直列に繋いで(つまり、外部電源定電流プラスを電池のマイナスに繋ぎ、外部電源定電流マイナスを電池のプラスに繋ぐ)強制的に電池へ電流を流すことで電池の電圧がどうなっても定電流を流すような仕組みになっています。
 なので、電池の電圧がゼロまで落ちると、いわゆる逆接続充電状態になり電池が破損するため、電圧監視しながら0.9V(設定にもよる)を切ったところで回路を切断するように工夫しています。
 サイクル充放電設定では、この後、外部電源定電流回路の極性をリレーで反転してから充電ステップに移行します。メーカーサイトの放電グラフが大概0.9V程度で途切れているのはそういう装置の特性なのです。
 この方式ならば、電池に負荷抵抗を繋ぐ必要はないので抵抗両端に発生する電圧の影響を無視することができます。つまり、放電回路上に1Ωの負荷抵抗がある場合、1Aの定電流を流す様にすると抵抗両端に1Vの電圧が発生するので、1.5Vの電池なら1.0Vまで、すなわち0.5V分の電圧低下までしか計測できないことになります。勿論、負荷抵抗を0.5Ωにすれば1A定電流放電では電池電圧が0.5Vに落ちるまで放電計測できますけど。

なるほど、なるほど。
流石は電池を研究していたクロヤマネコさんです。私にとって内容の完全理解は難しいですが概要は納得です。
私が自分でPICマイコンをプログラムできるようになれば、アクト電子製品はプログラムを公開しているので、クロヤマネコさんからの情報を参考にして好みの内容に変更できます。

> 2段階のパルス電流

開放電圧が参考にならない数値であることは理解できます。
私が購入した直流電流で測定する機器を使って「簡易的2段階モドキ」を行うには、「無負荷モード」の時に100Ω程度つないでおき、いくらかの電流が流れるようにすれば、1.5V電池なら15mAと300mAでの差で計算できそうです。試してみる価値あります。
本格的に内部抵抗を測定したくなった時には交流式測定器を入手するほうが簡単そうです。

>本物のサイクル充放電器では

「本物」を知らないので勉強になりました。
電池単体での充放電試験は行う予定が無いのでそのような装置に関しては調べたこともありませんでした。
今回の目的では「電池から流れ出す電流を制限して定電流化」する方式で、負荷抵抗0.5Ωで検討して行こうと思います。

(!_!)記憶が定かでないのはボケてきたからではないと断言したいのですが、学生の頃に使っていたサイクル充放電試験機は、東洋システムのTOSCATシリーズと、北斗電工の単チャンネル型充放電装置で、後者はまだホームページで懐かしい写真が見つかりました。
⇒http://www.hokuto-denko.co.jp/pages/prod23/page23-01.html

 LEDライト改造では、放電特性が重要であって別にサイクルを取る必要はないので宝の持ち腐れかも知れません。でも簡易的に放電装置を組むのであれば、負荷抵抗器やFET、オペアンプなどで回路を組まなくても、定電流電源装置と下限電圧監視型のリレー装置があれば出来てしまうのです。

 定電流電源装置は安価なACアダプターとLT3080ETとで簡単に組めるし、下限電圧監視型リレー装置はトランジスターとリレーとがあればこれも簡単に組める。あれこれ言っててもしょうがないので実際に作ってみようと思います。

「電池電圧チェッカー」届きました。
ソケットに差し込むだけで電池の「元気度合い」を測定できるのは便利なものです。

測定電圧4.5V用に改良済みの製品でした。抵抗追加と基準電圧再設定が不要で助かります。

尚、「無負荷」時は「開放電圧」では有りませんでした。25mA前後流れた時の電圧です。
もっと前に気付くべきでしたが、マイコン用電源は測定対象電池から昇圧して作っているので、その動作電流が20-30mAほどでした。

消耗した電池を幾つか測ってみると、テスターで測定した開放電圧が1.3Vでもチェッカーが起動しない電池、1.2Vでもチェッカーが起動する電池など様々です。
恐らく、起動しない電池はLTC3400を起動させる初期電圧と電流を供給できないのでしょう。
テスターで1.15Vの起動しない電池を二個直列にするとチェッカー起動出来ました。2.25Vと表示。

チェッカーを起動出来ない電池をセットした時の電流を測ると200mAも流れていて驚きました。
どうしてそれほどの電流が流れるのか、下記リンクの最終版回路図を見ても私には理解できていません。
http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/tool/batvck.htm

「電池電圧チェッカー」導入おめでとうございます、[mytoshi]さん。結構な値段だと思うので、それに見合った性能をこれから色々と確認していく作業ですね。

 回路については設計者に問い合わせるのが手っ取り早いとは思いますが、リンク先の最終版を見てのコメントですけど、チェッカーを起動できない電池というのは、LTC3400の昇圧用に電流を食ってしまって電圧降下が酷いのかもしれません。負荷抵抗が本当の負荷ではなくなって、昇圧回路の方が負荷になっている?

> 結構な値段だと思うので

高級なLEDライトを2本も買える価格です。百均ライト改造のためだけではもったいないかも。
PICマイコン勉強など自己啓発への投資と考えることにします。
購入した装置はそのまま使うのではなく自分の目的に合わせた改造を行う予定であり、可能なら内蔵プログラムの書き換えも行ってみたい。

> LTC3400の昇圧用に電流を食ってしまって電圧降下が酷いのかもしれません

その通りだと思います。
探してみると、LTC3400の特性については設計者が既に調べて有りました。
http://blog.zaq.ne.jp/igarage/article/2165/

LTC3400起動時の突入電流については探せませんでしたが、参考となる下記の記述を見つけました。起動失敗時は大電流が流れ続けるそうです。記事の最下段参照。
http://www.geocities.jp/neofine9/work/swreg2/swreg2.html

上記記事で「HT7750Aは比較的小さな突入電流」とありますが、それでも下記リンク内「入力電流」グラフのように、入力電圧が低いと数百mAもの大電流を要求します。
http://www.geocities.jp/neofine9/work/ht77/ht77.html

これらの記述から、
電圧が下がった電池は内部抵抗増大のため起動用大電流を取り出せず「起動に失敗して200mAもの電流が流れている」と結論できます。


※ボタン(コイン)電池測定用改造についてのメモ

1. PICマイコン用電池を内蔵させる。
 せっかくのLTC3400を使わないことになりもったいない(?)が。切替スイッチを付ける?無駄か!
 内蔵する電池はamazonで購入した5LEDソーラーライトの角型Li-ion充電池(3x5x0.6cm)が上手く納まる。但し、設計者拘りのモールス通知用ブザーは撤去要する。私はピーピー鳴らなくても良いので無くても問題ない。
2. 内蔵充電池の電圧チェック用タクトスイッチを追加すると充電タイミング確認出来て良い。
3. ボタン(コイン)電池測定用ソケットは単四ソケットへ嵌め込むものを作成する。
4. 低電流用負荷抵抗は1kΩ、300Ω、100Ω程度とする。マコトの2wayLEDキーホルダーのスライドスイッチを使えば3種類切替できる。
 軽負荷なので測定電池へ常時接続のままとする。100Ωなら現状の無負荷と同程度の電流が流れるので丁度良いかも。

しかし、
購入した自己電源式の装置を電源内蔵式にするには若干の改造が必要であることが判明。
(1)測定休止時にスリープさせているか
初期の電源内蔵式では、測定電池が入っていない場合にPICマイコンをスリープさせています。その機能が生きているか確認要する。
(2)リセットICの判断電圧
購入した装置は、判断電圧を昇圧後の電源から取得している。測定電池側から取るように改造できるか?
初期の電池内蔵式では測定電池の電圧から取得していた。
(3)表示桁数
ボタン(コイン)電池も測定しようとすると、軽負荷(低電流)での降下電圧確認には表示装置は4桁欲しくなる。
プログラムの改造も必要となるが、マイコンのI/Oポート足りるか?
等々

(!_!)今回もたくさんのリンクを張って頂いて有難うございます。早速拝見、HT7755Aや7733Aなど自分でまだ計測していない詳細な出力データを目の当たりにできて、ひとまず慌てて手を出さなくて良かったかなと胸をなでおろしているところです、[mytoshi]さん。本当なら自分の目で確認するのが一番なので、このデータを元に自分なりの検証はゆくゆく行っておきたいです。

>若干の改造が必要であること・・・

 スリープに関してはコンフィギュレーションビットの設定でなんとか出来るはず、リセットは最悪プッシュスイッチでもいいし電源投入時のRC時定数回路でも何とか出来るはず、表示桁数はダイナミック式点灯で桁選択用に1ポート増えるだけなので何とかなるはず・・・。18ピンPICなら入出力ポートは16ピン確保できるので、色々機能追加するのは大丈夫かとは思います。

(!_!)何とかなるのでは・・・と書き込んでおいたものの、実際にプログラムのアセンブラを読んでみると、・・・わ、判らない! 過去に自分が作ったアセンブラを見てもしばらく理解できない、どうしてこんな変数使ってるのか、何を確認するためにビットを判断しているのか、などなど悩みまくっているというのに、いまさら他の人が苦心して作ったプログラムをすぐに理解できるはずがないのでした。

 最終版の入出ポートの設定を見ると全て使っているようなので、LEDの桁数を増やすのであればモールス用のポートを潰すしかないですね。プログラムのほうは、A/D変換バイナリデータをLED表示用のBCDデータへ変換し表示するところも直さないといけない・・・。

 いろいろと大変そうです。

わざわざ検証してくださりありがとうございます。

> LEDの桁数を増やすのであればモールス用のポートを潰すしかないですね。

モールス用ポート(RB7)に対する処理がアチコチで行われているので私には変更できそうもないです。
表示桁数増加は見送ります。そこまで改造する意味があるのかどうかも再検討します。

PICマイコンを理解できるようになってから、本機を参考にして自分で設計するほうが改造よりも楽な気がします。
その場合はLCD表示器を使って、「無負荷」、「負荷」の電圧、「電圧差」、直流電源で測定した時の「電池内部抵抗」など同時表示させたいです。数回分の測定値を記録しておき外部へ取り出せるようにするなど妄想が膨らみます。


「リセットIC」については
プログラムの注釈に「電池電圧が十分でない場合,制御電源の電圧低下を検出するためにリセットICを付加」とありますので、電池電圧が十分ならそのままで問題無さそうです。

「スリープ機能」については
注釈のどこにも記載が無いので、自己電源式には組み込まれていないと思います。
そこで、電源スイッチを追加して「自己電源、内蔵電源」切替式にしようと考えています。二回路スイッチでDCDCの前後をそっくり切替え、自己電源側にすれば充電池開放で今まで通りの測定です。
充電池にはタクトスイッチを付けて「測定電池」へ繋げられるようにし、3V以下なら蓋を開けて充電します。

ボタン(コイン)電池用回路も単四ソケットへ嵌め込むアダプター式にすれば本体への改造は最小限で済みます。

電池の内部抵抗を交流式で測定するには手持ちの「DE-5000」を活用できるようです。
「電池チェッカー」は特定の電流を流した時の電圧確認が主用途で購入したので、直流式の電池内部抵抗予測はオマケですが、本格的に内部抵抗測定したくなった時は「DE-5000」を使えるようにしたいと思います。

測定端子を作成している人が何人もいました。やはり、専用端子を利用するほうがスマートに出来上がっています。
測定値はまずまず正確だと感じます。
http://magumataishi.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/de-5000-c3ab.html
http://ja7vra.blogspot.jp/2014/11/de-5000.html

(!_!)早速にお役立ちですね、「DE-5000」。交流式インピーダンスメーターは電池の内部抵抗測定に最適と考えます。これの数値が出力出来てデータロガーにリアルタイム記録が出来ると、充放電期間中の内部抵抗変化が判るのですけど、[DE-5000]には出力機能が無いみたいで残念・・・と思ったらオプションでUSB出力があるみたく、¥4,000-で通信ソフト込みとはえらい出費になってしまいます。

> USB出力があるみたく、¥4,000-で通信ソフト込みとはえらい出費に

出所を思い出せませんが、単純な赤外線通信らしいので簡単に作成できるそうです。
装置を作成した方と通信ソフトへのリンクも見たことがあります。
その内本格的に探してみます。
その前にデータロガーが必要ですけど。

やはり、通信関連の情報は購入を検討していた2014/4に調べてありました。

「 LCRメータ DE-5000をPCに接続してみた!。」というタイトルの詳細記事があったのですが、確認すると今は消えていました。
その記事を保存しておいて良かったです。WEB情報は「生もの」だということを又々実感しています。WEBアーカイブには残っているかも。
そのコメント欄に通信ソフトへの最新リンクが書かれていて保存しました。このリンクは今でも生きているようです。設定したタイミングで測定して通信出来るらしいので目的にピッタリの製品です。
下記です。
http://www.ietlabs.com/Drivers/DE_5000.zip

別の記事にもインターフェース製作情報が載っています。これは今も残っていました。
非常に単純な回路です。上記の記事なら接続図がもう少し詳しく出ていたのですが。
http://kyouminotepad.web.fc2.com/newpage32/newpage32.html

DE-5000を購入しているのはHAMの方が多いです。

(!_!)これはいわゆる、『見た時に買っておかないと次に来た時にはなくなってる』というヤツですね、[mytosi]さん。部品関連の検索で取説のPDFファイルが見つかった時は保存するようにしています。なんせデータシートの閲覧で儲けているサイトがあるくらいですから。

 自作派のハムな人だと、アンテナのローディングコイルを自分で巻いたりする時にインダクタンスを知りたいんでしょうね。当方では過去に送受信機の共振コイルを手巻きする時にどれくらいのインダクタンスが出ているか知りたくて無性にLCRメーターが欲しかった時期ありました。

 資金に余裕が出来たら、ジャンクから取り外したチップ部品のLCRを測る目的でDE-5000を購入してPC接続もやってみたいです。4端子ケルビン接続測定を調べていたら専用のケルビンクリップの写真が出てきて、北斗電工のインピーダンスメーターを扱っていた時、ズバリこれだったのを思い出しました。

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