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2014年9月15日 (月曜日)

やらかした記憶・・・第51呟【めっき槽にクリップ落としたヤツ誰だ!】

【めっき槽にクリップ落としたヤツ誰だ!】

 試作用光沢電気ニッケルめっき100リットル槽の温度計はそろそろ50℃になろうかというところだったから早速テストを開始する。酸活性した銅板を吊るして整流器から電流を流す。銅板は5Aや10Aのワニ口クリップを利用して縁を掴んで固定するのが通例。銅ブスバーに吊るす時、大抵は緑青を吹いて接触が悪くなっているから、バチバチと火花を散らしつつも通電が取れる位置に調節する。

 あれこれやっているうちに、うっかり槽の中へクリップを落としてしまった。ニッケルめっきを施してある真鍮製のクリップといえども、pH4.5前後の光沢ニッケルめっき浴中では徐々に溶けてしまう。真鍮の成分である銅と亜鉛は、光沢ニッケルめっき浴にとっては外観を落とす不純物金属なので、すぐに取り出さねばならない。60cmクラスのピンセットを使い槽底をガリガリと漁ってなんとか見つけて無事に取り出せた。

 さて、これでようやく試作に入れる。一発目は高電部コゲてたので光沢剤を補給。二発目は光沢回復したものの、低電部のクモリが直らない。試しにハルセル取ってみたら見事に低電部位が灰色になっていたので金属不純物の仕業に違いない。もしかしてさっき落としたクリップから溶けだした? いやそんなはずはない、すぐ取り出したから溶けた可能性は低い。

 もう一度、槽底をピンセットでガリガリと漁ってみる。するとコツコツと何か当たってくる感触がある。取り出してみると溶けて半分位の薄さになったクリップだった。そうか、既に誰か先に落としていて拾わなかったヤツがいたのか! こうなると下手な浴調整ではドロ沼化し兼ねないので、金属網を投入して弱電解除去を敢行、これは時間がかかるので結局テストは中止せざるを得なかったな。

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