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2014年8月21日 (木曜日)

やらかした記憶・・・第27呟【高炭素鋼めっき不良品は厄介】

【高炭素鋼めっき不良品は厄介】

 炭素含有率が高くて高硬度な炭素鋼へめっき処理をすることは多々あって、これのめっき不良も多種多様である。不良解析を行う時には切断したり、樹脂埋め断面観察用に研磨したりするわけだが、これがとても厄介なのだ。

 複雑な形状の品物からめっき不良箇所を切り出すための切断作業において、まず普通の糸鋸ではすぐに鈍って切ることが出来ない。そこで高速カッターという名称の機械を使う。CD盤サイズの円盤型砥石を高速で回転しつつ水を掛けて冷却しながら切断する装置である。高炭素鋼は火花を出しながらどうにかこれで切ることが出来る。切断にはテクニックが必要で、少しでも切削スピードの調整を焦ったりすると、バァン!という轟音とともに一瞬で砥石が砕け散る。これが思いのほか怖い。この時、砕け散った砥石が品物に突き刺さっているのを知らずに、新しい砥石を取り付けて再トライすると、またバァン!と砕け散ってしまう。何枚かこれを繰り返すとようやくそのことに気付くのであった。砥石自体は砥石では切れないことに。

 無事に切断できた不良箇所を今度は樹脂に埋めて研磨しなければならない。回転型研磨機というのがあって、円盤型の水砥ぎペーパーをロクロの様な回転台に張り付けて使う。樹脂埋め品を削るとき、樹脂部分は簡単に削れるのだけれど、埋めた炭素鋼は硬くてなかなか削れない。なんとか削ろうとして水砥ぎペーパーに強く押し付けていると、圧力に負けてペーパーが破れてしまう、ベリベリに。すると今度は指を思いっきり削ってしまうのである。何回も繰り返せば爪も皮膚もやがてボロボロ。

 高炭素鋼のめっき処理は難しいけれど、不良解析も一筋縄ではいかないのであった。

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