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2014年8月17日 (日曜日)

やらかした記憶・・・第15呟【ビーカー綺麗に洗った?】

【ビーカー綺麗に洗った?】

 様々な表面処理のテストで使いまわしているビーカーで良く起こること。無電解銅めっきや無電解ニッケルめっきなど、電気を使うことなく目的の対象へ銅やニッケルなどの金属皮膜を形成することのできるめっき処理方法がある。このめっき浴はある条件を除いて、長期に渡って安定性を保つ様に工夫してあるのだが、その限定条件とは触媒金属との接触である。無電解銅めっきであれば銅や銀、パラジウムなどの触媒金属に触れると、めっき浴中に溶けている銅イオンがその金属の上に析出していく。無電解ニッケルめっきでも同じで、ニッケルや鉄、パラジウムなどの触媒金属に接触するとその上にどんどんニッケルが析出してく。

 銅やニッケルなどの金属が付着しているかどうかはビーカー壁を透かして見れば大抵は判る。うっすらと灰色にくすんでいたら、極めて薄いけれども残っている可能性がある。その場合は硝酸に浸漬すればすぐに除去できるのであまり問題にならない。惨事を引き起こすのはめっき析出反応を起こす触媒金属の中でも特にパラジウム。大抵これがビーカーに残っていても見た目には判らないことが多いからである。そのまま無電解ニッケルめっき浴を建てようものなら、ビーカー壁がまことに綺麗な鏡になってしまう、そう顔が映るくらいに。

それで、「誰だ~!パラジウム使って王水洗浄しなかったヤツは!」ということになる。

 温度が上がるのを待っていて、さてそろそろテストしてみようかと思った矢先にビーカーが鏡になっていたということは本当に何回もあった。パラジウムは硝酸に浸けておいてもすぐには除去できず時間が掛かるけれども、王水ならば一瞬で取ることができる。だからドラフトの中にはポリタンクを切って作った容器にいつでも王水が溜めてあったりする。お蔭でドラフトの寿命が非常に短くて、新品買ってもすぐにボロボロで錆だらけという状況。

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